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公益法人会計・税務Q&A

公益法人会計でよくある質問と回答をご紹介

公益法人会計・税務Q&A

基本財産・特定資産

一般財団法人における特定預金の取崩し

【質問】
 一般財団法人に移行後、数年が経過した財団法人です。
  移行の際に「資産取得資金」として一般正味財産を財源とした特定資産(定期預金)を計上しています。
  ここ数年の不況の影響を受け、流動性預金が枯渇してきており、この特定資産を取り崩す話が出ています。特定資産の取決め書が不明です。この場合において、評議員会は不要でも理事会決議は必要ですか? 理事長権限もしくは常務理事権限で取崩は可能ですか?
【回答】
 移行認可の際に「資産取得資金」として一般正味財産を財源とした特定資産(定期預金)を計上されているとのことですが、
  • 1) 資産取得資金は「公益財団法人」に関する制度であるので、一般財団法人は資産取得資金を計上する必要はありません。
  • 2) とくに取決め書もなく、法令上の資産取得資金でもないので、取崩制限等は受けません。
  • 3) 理事会決議の要否は、一般社団財団法人法第90条第4項第1号に該当すれば必要となります。その財産が「重要な財産の処分」に該当すれば理事会決議が必要です。重要かどうかの判断は、法令上には記載がありませんので適宜判断していただければ結構です。
【根拠となる法令等】
一般社団財団法人法第90条第4項第1号

※当Q&Aの内容は、個別の質問に対する回答であり、TKC全国会公益法人経営研究会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。