掲載日:2016.11.07

金融機関との連携活動

京都と滋賀において認定支援機関情報交換会を開催しました

認定支援機関情報交換会

 平成28年10月3日京都会場(マリアージュグランデ)、平成28年10月17日滋賀会場(ホテルボストンプラザ草津)に於いて、認定支援機関情報交換会を開催しました。

1.金融機関向けFinTechサービスのこれから
  「職業会計人を取り巻く環境とTKC全国会の方向性」
  TKC近畿京滋会 会長 佐藤正行

佐藤正行会長

佐藤正行会長

 佐藤会長より、金融方針の変化と会計事務所経営への影響として、TKC会計人のビジネスモデル構築の必要性を訴えられました。金融機関にも融資先企業に対する経営改善や成長性支援の機能が求められており、税理士との連携が必要と考えます。
 金融機関においては、記帳代行を中心とする「帳面屋」事務所と、月次巡回監査(※1)を通して関与先の月次決算体制構築とともに、会計数値を経営に活かすための経営助言ができる事務所との選別が行われており、会員事務所においては、後者の事務所づくりが急務となっています。

2.「TKC会計人が行う中小企業支援実務」 中小企業支援委員長 久乗 哲

久乗哲中小企業委員長

久乗哲中小企業委員長

 久乗哲中小企業委員長からは、「TKC会計人が行う中小企業支援業務」テキストに基づき、TKC会計人の認定支援機関としての役割について、認定支援機関の業務を標準業務にしていく必要性を講義いただきました。
 認定支援機関の業務は、税理士のみならず他の士業、コンサルタントも行っており、中小企業経営者にとって最も身近な存在として税理士の真価が問われています。TKC全国会に蓄積された知識、ノウハウを積極的に活用し関与先指導を行う必要性を訴えられました。

3.事業性評価の一つの形「極め」がなぜ低利融資可能なのか
  三菱東京UFJ銀行 TKC事業室 室長代理 渡辺 誠

 三菱東京UFJ銀行TKC事業室の渡辺氏からは、「極め」がなぜ低利融資が可能なのかを説明いただきました。TKC会計人が行う月次巡回監査業務(※1)、KFS(※2)の実践を評価いただき、それらの業務を通じて作成された決算書類の信頼性が事業性評価の入口となることを示していただきました。

 京都会場では、8金融機関15名、TKC会員43名の参加、滋賀会場では、8金融機関12名、TKC会員35名が参加しました。情報交換会では、金融機関にとって、これからは事業性評価、本業支援がキーワードになっていること、税理士との連携強化を検討されているなど、有意義な情報交換ができました。

 また、TKCモニタリング情報サービスについても期待いただいていることも確認できました。

 参加いただいた金融機関は以下の通りです。
 京都銀行、滋賀銀行、京都信用金庫、京都中央信用金庫、京都北都信用金庫、滋賀中央信用金庫、長浜信用金庫、湖東信用金庫、日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、京都信用保証協会、滋賀県信用保証協会

 TKCモニタリング情報サービスについて、ご関心のある方は、TKC近畿京滋会事務局までお問合せください。

※1:巡回監査
「巡回監査とは、関与先企業等を毎月及び期末決算時に巡回し、会計資料並びに会計記録の適法性、正確性及び適時性を確保するため、会計事実の真実性、実在性、完全網羅性を確かめ、かつ指導することである。巡回監査においては、経営方針の健全性の吟味に努めるものとする。
 巡回監査は、毎月行う月次巡回監査と期末決算時に行う決算巡回監査とに分けられる。」と定義しています。

※2:KFS(読み:ケーエフエス)
 「会計の活用により中小企業の経営力の強化を支援する」ための具体的な活動内容です。

  1. 【K:計画支援】は、経営計画策定支援の場において、継続MASシステムを活用して経営者と対話をしながら気付きを与え、経営者のやる気を向上させる。
  2. 【F:フォロー】は、TKC自計化システム(FXシリーズ)の活用と月次の巡回監査の実施を通して、経営者自らがタイムリーに自社の業績を把握し、意思決定できる体制をつくる。
  3. 【S:証明力】は、金融機関や国税当局等からの決算書・申告書の信頼性を向上させる。

お問合せ先

TKC近畿京滋会事務局

〒604-8161
京都府京都市中京区烏丸通り三条下ル饅頭屋町595-3 大同生命京都ビル10F

TEL: 075-213-3828  FAX: 075-213-3813

E-mail: kinkikeijikai@tkcnf.or.jp