税理士による開業コラム

システム選定編

「所長の視点」で
システムを
選んでいますか?

東野真明先生

東野真明税理士事務所

税理士 東野真明(昭和56年生まれ、岡山市北区で令和3年に開業)

日本に中小企業は約337万者(中小企業庁:2021年6月時点)あると言われています。これらの中小企業の所得がちょっとずつ増えたらどうなるかと考えたことはありますか?日本の中小企業が従業員の給料をどんどん上げていけば日本は変わっていくんじゃないかと考えたことはありますか?税理士という仕事はそういったことができる仕事だと私は考えています。皆さんと一緒に日本を変えていければいいなと思います。

私は独立開業するにあたり、重要な決定事項が2点あると考えました。
1つは開業する場所。もう1つはシステム選定です。

この2点が最初の重要な経営判断であると考えました。
当コラムではシステム選定について書いていきたいと思います。

システム選定は価格重視?

私は独立開業するまでに3つの会計事務所に勤務した経験を持ちます。
3つの会計事務所が使用していた基幹となるシステムはすべて異なっていました。その中に実はTKCを使っていた事務所はありませんでした。
ほとんどの場合、独立開業の際には自分が使ったことあるシステムを選ばれることが多いと思います。

ではなぜ私が今まで使用したことのないシステムを選ぶことになったのか?

私が使用した範囲では、どんなシステムも多少の科目構成や使用感の違いがあるにせよ、できることに大差はありません。
自分が感じる“使いにくさ”は、ほとんどの場合、“慣れていないだけ”という結論にいたりました。

そこで、私は独立開業する際には、一番安いシステムを導入しようと考えました。
同じものを作るのに価格が高いなんてもったいないと思いませんか?使用感の違いなんて、ただの慣れなんだから安いほうがいいに決まっています。

法令完全準拠が決め手!

事務所の写真(外観)

ではなぜ私がTKCを選んだのか?
結論から申し上げると、TKCが法令完全準拠を「強み」としているからです。

私がTKCを選ぶ前、TKCに対する印象はひどいものでした。TKCは使いづらい上に料金が高いという噂ばかりを聞いていました。

しかしながら、独立開業にあたりTKCの話を聞いたところ、TKCは法令完全準拠を強みとしていることを初めて知りました。それまで、自分にはそのような視点がなかったことに気づきました。そこで初めて独立開業することの恐ろしさを思い知りました。

皆さん、税務会計に関する法令をどこまで把握できていますでしょうか?恥ずかしながら私はすべての法令を100%把握しているとは言えません。
では、自分が把握していないところで法令違反をしていた場合に誰が責任をとるのでしょう?当然責任をとるのはお客様ということになります。
しかし、お客様は税理士事務所に責任を追及してくると思います。従業員の責任であれば事務所、つまり所長である私が責任を取らないといけないことになります。顧問契約解除もあり得るかもしれません。

TKCシステムをきちんと運用していれば法令に完全準拠してくれます。
自分が把握できていないような細かな法令まで、本当にきめ細かく対応してくれています。そりゃ使いづらいですよね。いやいや違います。
その使いやすいシステムは本当に法令に完全準拠していますか?もし違反していた場合、その責任は誰が取るんでしょうか?システムベンダーですか?

メッセージ最後にお伝えしたいこと

この記事を読まれている皆さんは、自分のお客さまに対してご自身が最終責任者になると思います。

システムに足を引っ張られることなんて避けたいと思いませんか?
そのシステムを料金が高い安いで選んでよいでしょうか?自分が慣れているからという理由で選んで大丈夫ですか?

これから皆さんは独立開業されて、従業員ではなく、税理士として業務に対する責任を取る立場に変わります。
このコラムが少しでも皆さんのシステム選定の参考になれば幸いです。