税理士による開業コラム

事務所のビジョンと戦略

自分が思い描く
事務所とは
どんな事務所?

大岩佐衣先生

大岩佐衣税理士事務所

税理士 大岩佐衣(平成元年生まれ、神奈川県横浜市で令和5年4月に開業)

これから開業するにあたって、将来なりたい自分の事務所像を思い描くことにより、いま何をすべきかを真剣に考え、行動にうつすことができると思います。考えても分からない場合は、税理士や他の経営者の仲間に相談してみてください。とても参考になるはずです。経営者として成功し、社会貢献できるようにお互い頑張りましょう!

引っ越しをきっかけに独立開業へ!

事務所の写真(内観)

20代で税理士資格を取得し、取得したからにはいつか独立開業をしたいと思っていましたが、勤務していた関西の税理士事務所の居心地がよく、「このまま勤務税理士でもいいかなあ」と考えていました。そんなある日、家庭の事情で関東に引っ越すこととなり、「これは何かの縁!」と夢見ていた独立開業をすることにしました。しかし、関東には顧問先も人脈も、友人さえも全くおらず、孤独な状態でスタートしました。

自分が思い描く事務所像

はじめは、とりあえず顧問先を獲得しなければなりません。記帳代行と申告書の作成をメインに行おうとしていましたが、それでは他の税理士と差別化できず、きっと低価格競争に埋もれてしまうと考えました。なにより自分が思い描く理想像は、「お客様の発展をサポートするサービスを提供し、長期的に親密なお付き合いができる税理士」でした。そのため、何か強みを持った事務所にしなければと考えました。

専門分野の特化とDX化

いろいろな考えがあるかと思いますが、私は専門分野に特化することと、DX化が進んでいる事務所にしていきたいと考えました。たとえば業種特化することにより、その業種に関するノウハウや情報に精通することで、他の税理士にはない付加価値を提供することができます。また、DX化は将来の事務所像を考えた際に必須であると考えました。事務所作業を効率化させ、空いた時間をよりよいサービスの提供に努めていきたいと考えています。

事務所の発展にむけて

実は、DX化していきたいと言いながら機械音痴でシステムにそこまで詳しくはありません。そのため、TKCの研修会に参加したり、たくさんの先輩方に相談させていただいています。これが私にとっては大変ありがたく、以前に勤務していた事務所ではやっていなかった「自計化推進」や「書面添付」の具体的手法まで教えていただいています。

開業時は、孤独な状態で何のコネもない私に、本当に経営できるのかとても不安でした。しかし研修会や諸先輩、仲間に相談し、参考にさせてもらいながら、何とかなるものだと思いました。まずは将来どんな事務所にしたいのかを考え、その実現のために今行動すべきことを考え突き進む。失敗することもありますが、トライアンドエラーを繰り返して、事務所が発展していけると信じています。