貝印株式会社様 導入事例
貝印株式会社 様
海外子会社の業績管理が正確になることで内部統制にも寄与
「業績管理」と「内部統制」が両輪の輪でレベルアップ
貝印株式会社 会社概要
2018年に110周年を迎えた貝印株式会社は、伝統の刃物の技で1万以上のアイテムを製品展開。ハサミ、包丁、爪切りといった一般向け刃物から、医療用・工業用特殊刃物、スポーツナイフや美容製品などさまざまな用途に刃物の可能性を広げる。アジア・アメリカ・ヨーロッパ・インドに進出し、海外売上比率は50%を超える。
海外子会社 | 日本、アメリカ、ドイツ、フランス、中国、香港、韓国、ベトナム、インド |
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海外ビジネスモニターを導入する以前は、海外子会社の管理についてどのような課題を抱えていたのでしょうか?
三好 貝印はグローバルな製造・販売を展開しており、海外売上比率が50%を超えています。製造拠点は日本・中国・ベトナム・インドの4か国。販売拠点は日本・アメリカ・ドイツ・フランス・中国・香港・韓国・ベトナム・インドの9拠点に及びます。
2018年に創業110年を迎え、新たな中期経営方針が策定され「不確実性の高い世の中でも筋肉質な企業になって持続的に成長する」という方針が打ち出されました。その方針の中で「経営判断に資する会計基盤の構築」が重点課題として挙げられ、各海外拠点を統一された指標による見える化を推進していくこととなり、2020年度より「海外子会社管理部門」を創設しました。
同部門では、海外子会社各社からの月次報告をもとに業績管理を進める取り組みを始めましたが、当初各社から上がってくるフォーマットはバラバラという状況でした。
アイン 報告書を作成するスピードも決して早くはありませんでした。スプレッドシートで作成された月次報告書をもらい、集計・分析を行っていましたが、前月の実績報告が当月の後半に来ていました。フォーマットもバラバラであるため最終的な報告書をまとめるまでに3週間以上かかる状況でした。何か問題があったとしても、要因の分析や対策の実施がそこから始まるため対処が遅くなり、子会社の管理が適時に実行できないという課題を抱えていました。
長谷川 提出されるデータについても勘定科目が合算されているため、詳細を聞かないと正確な情報がわからない状況でした。データの正確性にも課題があったと思います。これらを解消するために各社に問合せをしても、正しい回答を得られるまでに非常に時間がかかっていました。
三好 聞かれた側も決して気分は良くないはずです。本社のメンバーも海外子会社のメンバーもお互いにストレスを感じており、子会社との関係が悪化してしまうのではないかという危惧もありました。
海外ビジネスモニターの検討がはじまった経緯はどのような理由でしょうか?
アイン 過去に海外ビジネスモニターのセミナーも受けたことはありましたが、当時まだ海外現地での体制が十分にできておらず導入には至りませんでした。
2020年に海外子会社管理部門が創設されたため、より効果的な海外子会社の管理方法を求めて、海外ビジネスモニターの導入を再度検討することとなりました。
三好 海外子会社の業績管理にはERPを統合する方法もあるかと思います。しかし、当社は拠点数も多く、各社の会計システムの導入時期も異なるため、金額的にも期間的にも現実的ではありませんでした。
その点、海外ビジネスモニターは現地の会計システムを変更することなく早く導入できる上、コストも抑えることができます。すぐに実行できる作戦としてもっとも有力で唯一無二の選択肢でした。社内での課題感もはっきりしていたため、社内でもスムーズに理解を得られ、導入が決定しました。
海外ビジネスモニターを導入してどのような効果を感じていますか?
アイン 海外ビジネスモニターを導入したことで、海外子会社の作業負担が少なくなりました。現地の会計システムから生データを抽出して、日本に送るだけの作業になったため、データの収集に協力してもらいやすくなりました。しかも、日本側の管理・監査目的を満たしたデータが仕訳レベルで参照・確認できます。業績管理のスピードは大幅にアップし、これまで3週間以上かかっていた報告書の作成が、早い海外子会社では8営業日で作成が可能になりました。
また、実務担当者という立場からすると、各社への問合せと回答待ちの時間が非常に短縮できたことも成果です。質問が発生した際も、きちんとデータを見て仮説をもって質問ができるため、回答の質も良くなりました。
三好 それまでは海外子会社から見ても「なんでそんなことを聞くのか?」と、本社からの質問を不満に感じている場面もあったと思います。正確なデータから仮説を立ててやり取りをすることで、無用なやりとりが減り、子会社からの信頼獲得にもつながったと思います。総じて本社と海外子会社の相互理解が深まったのではないかと思います。
長谷川 私が感じている成果は、業績管理が早く正確になったおかげでキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)をしっかりと管理していくことに役立っていることです。
これまでの海外子会社管理はどちらかといえばP/Lを重視してきました。今では、海外ビジネスモニターの導入によって売掛金や在庫の推移をグラフで確認できるようなり、キャッシュの増減に直接関わるB/Sも重視できるようになってきました。さらに、これらの推移に着目することで、異常値が発見・検査が行いやすくなり、内部統制が強化できたことも成果です。
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掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、2022年9月現在のものです。
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