税理士事務所開業に
まつわるデータ

新型コロナ対策の支援状況

コロナ禍のなか、税理士事務所はどのように顧問先の支援に取り組んでいるのでしょうか?
全国の税理士・会計士を対象に実施したアンケートから、その傾向を確認してみましょう。

税理士・会計士526人を対象としたクローズドアンケート調査(インターネット)
【調査期間】2020年11月19日(木)~2020年11月20日(金)

サマリー

  • コロナ禍で税理士事務所が行った顧問先支援は、「新型コロナ対策関連の給付金・助成金の情報発信」が最も高く89.5%でした。
  • 税理士事務所の年商規模や開業年数が増加するに伴い、「経営計画(簡易なものを含む)の作成」「廃業・休業等の個別相談」「経営、資金繰りの個別相談」を実施しているウェイトが高くなっています。
  • コロナ禍で税理士事務所が行った顧問先の資金繰り支援としては、「持続化給付金」がもっとも高く92.2%でした
  • 年商規模が大きいまたは開業年数が経過している税理士事務所の方が、「政府系融資の支援」「民間の信用保証付き融資の支援」「納税猶予、納付期限の延長」等を実施しているウェイトが高くなっています。

ポイント

たとえ事務所の規模が小さくても「経営計画の作成」や「資金繰り等の個別相談」「金融機関からの資金調達」などの資金繰り支援に対応できる体制を整えておきたいところです。

レポート

顧問先支援として実際に行ったことを教えてください。(複数選択可)

顧問先支援として実際に行ったことは、「新型コロナ対策関連の給付金・助成金の情報発信」が89.5%ともっとも多くなりました。次いで、融資・貸付金等の「情報発信」と「申請書作成支援」が続きました。

コロナ禍で実施したお客さまの支援

年商規模が大きいまたは開業年数が経過している税理士事務所の方が、より多岐に渡る顧問先支援に取り組んでいます。例えば「経営計画の作成支援」は、年商1000万円未満の事務所では25.6%で、年商1億円以上の事務所では71.6%が実施しています。

年商・開業年数別 コロナ禍で実施したお客さまの支援

あなたの会計事務所で、顧問先の資金繰り支援として実際に行ったものを教えてください。(複数回答可)

資金繰り支援として実際に行ったものは、「持続化給付金」が92.2%と最も高くなりました。次いで、「家賃支援給付金」が77.4%で、金融機関からの資金調達(融資)が5~6割と続きました。

コロナ禍で実施した顧問先への資金繰り支援

年商規模が大きいまたは開業年数が経過している税理士事務所の方が、資金繰り支援の実施割合が全体と比較して高い水準となっています。たとえば、年商1億円以上の会計事務所では、「政府系融資の支援」が80%以上、「民間の信用保証付き融資の支援」は70%以上が実施しています。

年商・開業年数別 コロナ禍で実施した顧問先への資金繰り支援

税理士事務所開業講座オンライン運営事務局

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