注目の判例

労働法

2014.11.25
障害補償給付不支給処分取消請求控訴事件
LEX/DB25504854/大阪高等裁判所 平成26年9月25日 判決 (控訴審)/平成25年(行コ)第141号
石綿荷役作業の稼働歴がある被控訴人が、その業務に起因して肺がんを発症し、その後、治癒したとして、神戸東労働基準監督署長に対し、労働者災害補償保険法に基づく障害補償給付を請求したところ、同監督署長は、被控訴人の肺がんは手術から5年を経過した時点で治癒しており、上記請求は労働者災害補償保険法42条による5年の消滅時効が完成した後になされたものであるとして、不支給処分をしたため、これを不服として当該処分の取消しを求めた事案の控訴審において、被控訴人の障害補償給付請求権は時効により消滅しており、本件処分は相当であるから、本件処分の取消しを求める本件請求は理由がないから棄却すべきであるとして、原判決(請求認容判決)を取り消した事例。
2014.11.25
損害賠償請求控訴事件
LEX/DB25504852/広島高等裁判所 平成26年9月24日 判決 (控訴審)/平成23年(ネ)第456号
被控訴人が設置する下関造船所構内で下請ないし孫請会社の従業員として船舶建造ないし修繕の労務に従事していた控訴人A、亡B、控訴人C及び亡D(下請従業員ら)が同造船所における労働に起因してじん肺に罹患したと主張して、控訴人A、亡B、控訴人C及び亡Dの相続人である控訴人Eが、被控訴人に対し、債務不履行(安全配慮義務違反)ないし不法行為に基づく損害賠償として、いずれも3520万円及びこれに対する遅延損害金の支払を求めた事案の控訴審において、下請従業員らは下関造船所内の労働に起因してじん肺に罹患したものであり、被控訴人には下請従業員らに対する安全配慮義務違反があったのであるから、控訴人らは下請従業員らの損害について、被控訴人に対して賠償を求めることができるとして、原判決(請求棄却判決)を変更した事例。
2014.11.18
遺族補償不支給処分取消請求事件
LEX/DB25504760/東京地方裁判所 平成26年9月17日 判決 (第一審)/平成24年(行ウ)第133号
原告が、その子であるAについて、T社における過重な労働が原因で、精神障害を発症し、あるいは、同社に就職する前から発症していた精神障害が著しく悪化し、その結果自殺したものであり、当該精神障害が労働者災害補償保険法7条1項1号及び労働基準法75条所定の業務上の疾病に該当するとして、処分行政庁(八王子労働基準監督署長)に対し、遺族補償給付(労働基準法79条)及び葬祭料(労働基準法80条)の各支給を請求したところ、処分行政庁がいずれも支給しない旨の各処分をしたため、原告において、その取消しを求めた事案において、亡Aが本件精神障害を悪化させたこと及びその後自殺したことについては、本件精神障害の状態をもって、「精神障害で長期間にわたり通院を継続しているものの、症状がなく(寛解状態にあり)、または安定していた状態で、通常の勤務を行っていた者の事案」として「業務以外の原因により発病して治療が必要な状態にある精神障害が悪化した場合」には該当しないと解しても、「業務以外の原因により発病して治療が必要な状態にある精神障害が悪化した場合」に該当すると解しても、いずれにしても業務に起因するものであると認めるのが相当であるとし、原告の請求に係る遺族補償給付及び葬祭料をいずれも支給しないとした本件各不支給処分は違法であるというべきであり、取消しを免れないとして、原告の請求を認容した事例。
2014.11.18
労働組合に対する面会要求行為禁止等請求事件
LEX/DB25504759/東京地方裁判所 平成26年9月16日 判決 (第一審)/平成25年(ワ)第2860号
原告(特定非営利活動法人)が、被告らの街宣活動等の行為により、原告の名誉・信用が毀損され、平穏に事業活動を営む権利が侵害された旨主張し、被告らに対し、これら行為の差止めを求めるとともに、不法行為に基づき、連帯して230万円の損害賠償及びこれに対する遅延損害金の支払を求めた事案において、本件街宣活動等のうち、原告事務所におけるものは、原告の名誉・信用を毀損し、平穏に事業活動をする権利を侵害する違法な行為というべきであって、不法行為を構成する(当該侵害行為を差し止める権利を有している)が、他方、本件街宣活動等のうち、原告理事宅におけるものは、直ちに原告の名誉・信用を毀損し、平穏に事業活動をする権利が侵害されたものとは認められないとした上で、本件街宣活動等のうち原告事務所におけるものの回数・期間、ビラの内容等の態様、本件証拠により認められる諸般の事情を併せ斟酌すれば、原告が本件街宣活動等により被った損害は100万円であると認定するのが相当であるとして、原告の請求を一部認容、一部棄却した事例。
2014.11.04
地位確認等請求事件(マタハラ降格違法事件)
LEX/DB25446716/最高裁判所第一小法廷 平成26年10月23日 判決 (上告審)/平成24年(受)第2231号
被上告人に雇用され副主任の職位にあった理学療法士である上告人が、労働基準法65条3項に基づく妊娠中の軽易な業務への転換に際して副主任を免ぜられ、育児休業の終了後も副主任に任ぜられなかったことから、被告に対し、副主任を免じた措置は雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律9条3項に違反する無効なものであるなどと主張して、管理職(副主任)手当の支払及び債務不履行又は不法行為に基づく損害賠償を求めたところ、原審では、本件措置が、上告人の同意を得た上で、被上告人の人事配置上の必要性に基づいてその裁量権の範囲内で行われたもので、上告人の妊娠に伴う軽易な業務への転換請求のみをもって、その裁量権の範囲を逸脱して男女雇用機会均等法9条3項の禁止する取扱いがされたものではないから、同項に違反する無効なものであるということはできないとし、上告人の請求を棄却したため、上告人が上告した事案において、本件措置による降格は、軽易業務への転換期間の経過後も副主任への復帰を予定していないものといわざるを得ず、上告人の意向に反するものであったというべきであり、本件措置については、被上告人における業務上の必要性の内容や程度、上告人における業務上の負担の軽減の内容や程度を基礎付ける事情の有無などの点が明らかにされない限り、男女雇用機会均等法9条3項の趣旨及び目的に実質的に反しないものと認められる特段の事情の存在を認めることはできず、これらの点について十分に審理し検討した上で上記特段の事情の存否について判断することなく、原審摘示の事情のみをもって直ちに本件措置が男女雇用機会均等法9条3項の禁止する取扱いに当たらないと判断した原審の判断には、審理不尽の結果、法令の解釈適用を誤った違法があるとし、本件を原審に差し戻した事例(補足意見あり)。
2014.10.21
療養補償給付不支給処分取消請求控訴事件
LEX/DB25504684/東京高等裁判所 平成26年8月29日 判決 (控訴審)/平成26年(行コ)第192号
財団法人静岡県生活科学検査センターにおいて業務に従事していた控訴人(原告)が、業務に起因して、心肺停止、蘇生後低酸素脳症になったと主張して、処分行政庁(労働基準監督署長)に対し療養補償給付の支給を請求したところ、処分行政庁は不支給決定をしたため、被控訴人(被告・国)に対して、当該処分の取消しを求めた事案の控訴審において、本件疾病は、労働者災害補償保険法7条1項1号にいう業務上の疾病に当たるというべきであるとして、原判決を取り消した上、控訴人の請求を認容した事例。
2014.10.14
地位確認等請求控訴事件
LEX/DB25504687/大阪高等裁判所 平成26年9月11日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第1083号
学校法人である被告(被控訴人)が設置する大学院の教授であった原告(控訴人)が、就業規則に定められた定年延長の規定が適用されず定年退職の扱いとなったことについて、解雇権の濫用法理の類推適用によって無効であるとして、被告に対し、労働契約上の地位にあることの確認等を求めたところ、請求が棄却されたため、控訴した事案において、定年延長の手続等については教授会の申合せがされ、実際に定年延長に関する議案が教授会に提案されて、実質的な審議が行われているのであるから、教員本人が希望する場合には原則として定年の延長がされることが前提となっていたということはできないとし、控訴を棄却した事例。
2014.09.30
損害賠償請求事件(HIV感染で就労制限)
LEX/DB25504586/福岡地方裁判所久留米支部 平成26年8月8日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第7号
被告の経営する病院の看護師であり、HIV陽性と診断された原告が、かかる診断結果を入手した被告病院の医師及び職員らにおいて原告の同意なく被告病院の他の職員らに伝達して情報を共有したことは、個人情報保護法に反し、原告のプライバシーを侵害する不法行為であり、その後、HIV感染を理由に原告の就労を制限したことが原告の働く権利を侵害する不法行為であるとして、被告に対し、民法715条に基づき、損害賠償を求めた事案において、上記の情報共有は、個人情報保護法23条1項には違反しないが、情報伝達行為は、個人情報保護法16条1項が禁ずる目的外利用に当たるところ、原告の上記情報を本人の同意を得ないまま同法に違反して取り扱った場合には、特段の事情のない限り、プライバシー侵害の不法行為が成立し、本件において、特段の事情は認められないなどとして、請求の一部を認容した事例。
2014.09.30
 
LEX/DB25504593/最高裁判所第三小法廷 平成26年7月29日 決定 (上告審)/平成26年(オ)第311号等
上告人兼申立人(被告、控訴人。ホテル等を経営する株式会社)に雇用されていた被上告人兼相手方(原告、被控訴人)らが、上告人兼申立人のなした懲戒解雇は無効であるとして、雇用契約上の地位確認及び解雇後の賃金の支払いを求め、第一審は地位確認請求及び賃金の一部を認容し、第二審が控訴を棄却したため、上告した事案において、上告を棄却し、また、上告審として受理しないとの決定をした事例。
2014.09.09
損害賠償請求控訴事件(原判決変更)
LEX/DB25504460/大阪高等裁判所 平成26年7月18日 判決 (控訴審)/平成25年(ネ)第3095号
被控訴人(医療法人。被告)が開設する病院において看護師として勤務していた控訴人(原告)が、育児休業をしたところ、控訴人が、3か月以上の育児休業をした者は翌年度の職能給を昇給させない旨の就業規則の定めがあるとして、職能給を昇給させず、また、昇格試験の受験資格を認めず、受験の機会を与えなかったことについて、育児介護休業法10条によって禁止される不利益取扱いに該当し、公序良俗に反する違法行為であると主張して、被控訴人に対し、不法行為に基づき、昇給、昇格していれば得られたはずの給与、賞与及び退職金の額と実際の支給額との差額並びに慰謝料の支払いを求め、原審は、慰謝料の一部を認容した事案において、昇給分の給与及び賞与との差額並びに慰謝料の一部の請求を認め、その余の請求は棄却した事例。
2014.09.09
損害賠償請求控訴事件
LEX/DB25504459/大阪高等裁判所 平成26年7月17日 判決 (控訴審)/平成25年(ネ)第1133号
農林漁業金融公庫の職員であった亡甲が、公庫において担当していた業務が過重であったために精神疾患を発症し、これによる希死念慮によって自殺したと主張して、亡甲の相続人である一審原告らが、公庫に対し(一審係属中に公庫は解散し、一審被告が訴訟を承継した)、損害賠償金を請求し、一審は、請求を一部認容、一部棄却をし、双方が控訴をした事案において、亡甲の発症した疾病と亡甲が公庫で担当した業務との間に相当因果関係があるとはいえないとして、一審被告の控訴を認容して、原判決を取り消し、一審被告の敗訴部分を取り消し、一審原告らの各請求を棄却した事例。
2014.08.26
教授任命無効確認請求控訴事件
LEX/DB25504343/名古屋高等裁判所金沢支部 平成26年7月16日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第59号
被控訴人(被告)の設置する本件大学の医学部の教授の地位を有する控訴人(原告)らが、被控訴人の理事長において、Aを本件大学の消化器内視鏡学講座の教授に任命した行為が無効であることの確認を求めた事案の控訴審において、Aは、被控訴人と雇用契約を締結して雇用されている者にすぎず、また、控訴人らも、被控訴人と雇用契約を締結して雇用されている者にすぎないから、Aが本件大学医学部の教授たる地位にないことの確認の訴えにおいて、上記のような控訴人らが法律上の利害関係を有するものと認めることはできず、したがって、控訴人らに原告適格があるとして、同人らの請求を棄却した原判決を取り消し、訴えを却下した事例。
2014.08.19
懲戒免職処分取消請求事件
LEX/DB25504359/熊本地方裁判所 平成26年7月4日 判決 (第一審)/平成25年(行ウ)第17号
阿蘇市の職員であった原告が、酒気帯び運転を理由として阿蘇市長から懲戒免職処分を受けたところ、当該懲戒免職処分は裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用してなされたもので違法であるとして、その取消しを求めた事案において、本件懲戒処分は原告にとって有利な事情を適切に考慮せずになされた処分であり、本件非違行為の動機や態様に酌むべき点がないことを考慮してもなお重きに失するものであって、社会観念上著しく妥当を欠き、裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用した違法な処分であったと評価するのが相当であるとして、原告の請求を認容した事例。
2014.08.19
損害賠償請求控訴事件
LEX/DB25504372/仙台高等裁判所 平成26年6月27日 判決 (控訴審)/平成25年(ネ)第283号
一審被告会社の宇都宮営業所に勤務していた一審原告らの亡長男が、連日の長時間労働のほか、上司であった一審被告甲からの暴行や執拗な叱責、暴言などのいわゆるパワハラにより精神障害を発症し、自殺するに至ったと主張して、遺族である一審原告らが、一審被告会社に対しては不法行為又は安全配慮義務違反に基づき、一審被告甲に対しては、不法行為に基づき、損害賠償金の支払いを求め、原審が一審被告会社に対する請求の一部を認容し、その余を棄却し、双方が控訴をした事案において、一審原告らの控訴を一部認容し、一審被告会社及び一審被告甲に対して、連帯して損害賠償金の支払いを命じた事例。
2014.08.05
生活保護変更決定取消等請求控訴事件
LEX/DB25504279/仙台高等裁判所秋田支部 平成26年6月30日 判決 (控訴審)/平成25年(行コ)第1号
生活保護を受給している控訴人(原告)らが、平成16年3月までは老齢加算により加算された生活保護費の給付を受けていたところ、同年4月以降、厚生労働大臣が老齢加算を段階的に廃止する内容に生活保護基準を改定し、同月から生活保護費が減額されたことによって生存権が侵害されたなどとして、被控訴人(被告。秋田市・能代市)らに対し、居住地の各福祉事務所長が行った減額変更処分の取消しを求め、加えて、減額された老齢加算相当額の支払いの義務付けを求め、原審が、義務付請求は却下し、その余の請求を棄却した事案において、死亡した控訴人の請求に関する部分は終了したものとし、その余の控訴を棄却した事例。
2014.08.05
三井金属神岡鉱山じん肺損害賠償請求事件
LEX/DB25504278/岐阜地方裁判所 平成26年6月27日 判決 (第一審)/平成21年(ワ)第585号等
被告らの所有管理する鉱山において、被告ら又はその下請会社との間の雇用契約に基づき稼働していた従業員又はその遺族が、被告らの安全配慮義務違反によってじん肺に罹患したなどと主張し、被告らに対し、債務不履行に基づく損害賠償金の連帯支払いを求めた事案において、原告らの一部に生じた損害が被告らの安全配慮義務違反のいずれか又はこれが競合して発生したことは明らかであるものの、現実に発生した損害の一部又は全部がそのいずれによってもたらされたかを特定することができない場合に当たるので、民法719条1項後段の類推適用に基づき、原告らの一部の被った損害と、被告らの各安全配慮義務違反との間の因果関係が推定されるところ、被告らは、事故の寄与度の主張及び立証をしていないので、連帯して賠償責任を負うとして、一部の原告らについて、請求を一部認容した事例。
2014.07.22
地位確認等請求控訴、同附帯控訴事件
LEX/DB25504242/東京高等裁判所 平成26年6月5日 判決 (控訴審)/平成24年(ネ)第3123号等
被控訴人(被告。航空会社)がその従業員である控訴人(原告)らを整理解雇したところ、控訴人らが、整理解雇は無効であると主張して、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認及び解雇後の賃金等の支払いを求め、原審は、地位確認請求をいずれも棄却し、金銭請求については、一部の控訴人の請求を一部認めたため、当事者双方が控訴した事案において、当該解雇は、整理解雇の要件を充足していて、管財人が有する権限を濫用したものとも、また不当労働行為とも認めることができず、これを無効と言うことはできないから、原判決は相当であるとして、控訴及び附帯控訴をいずれも棄却した事例。
2014.07.22
地位確認等請求控訴事件
LEX/DB25504241/東京高等裁判所 平成26年6月3日 判決 (控訴審)/平成24年(ネ)第3458号
被控訴人(被告。航空会社)の前身である訴外会社は、会社更生手続が終結しているところ、控訴人(原告)らは、客室乗務員として訴外会社に勤務し、労働組合の組合員であったが、訴外会社の更生手続開始前に解雇されたが、被控訴人に対し、解雇は無効である旨主張して、労働契約に基づき、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、各賃金相当額の支払いを求めところ、原審は、請求をいずれも棄却したため、控訴人らが控訴した事案において、解雇に係る人員削減実行の必要性を認め、その実施目的、実施規模、実施時期のいずれについても、管財人に委ねられた合理的な経営判断の下でされたものと認められるなどとして、控訴をいずれも棄却した事例。
2014.07.15
損害賠償請求事件
LEX/DB25504035/千葉地方裁判所松戸支部 平成26年5月16日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第863号
相撲部屋に入門した元力士である原告甲及び原告乙が、原告甲については、同部屋所属の行事である被告丙から、たびたびセクハラ行為を受けたことにより引退を余儀なくされたとして、丙に対しては不法行為に基づき、同部屋の経営者である故親方の相続人ら(被告丁ら)に対しては使用者責任に基づき、損害賠償金の支払いを、原告乙については、担当した食事であるちゃんこの味付けが薄いことに立腹した故親方から、直接又は同人の指示を受けた力士を介して暴行を受けたことにより、引退を余儀なくされたとして、被告丁らに対し、不法行為に基づく損害賠償金の支払いを求めた事案において、原告らの主張を認めず、請求をいずれも棄却した事例。
2014.07.15
損害賠償請求控訴事件
LEX/DB25504032/高松高等裁判所 平成26年5月15日 判決 (控訴審)/平成24年(ネ)第282号
被控訴人(被告)社会福祉法人の設置運営する知的障害者地域生活支援センターにおいて、同施設に入院していた控訴人(原告)甲が、小腸断裂による急性汎発性腹膜炎となり、その結果、重大な後遺症を負うに至ったことについて、甲の小腸断裂は、被控訴人(被告)丁の暴行によるものであり、被控訴人社会福祉法人及び同施設の最高経営責任者である被控訴人(被告)丙は、丁を指揮監督し、暴行を防止すべきであったなどとして、不法行為等に基づく損害賠償金の支払いを求め(第1事件)、また、控訴人らが、被控訴人社会福祉法人及び被控訴人丙に対して、約定のサービスを提供しなかったとして不法行為ないし債務不履行に基づく慰謝料の支払いを求め(第2事件)、原審が請求をいずれも棄却した控訴人が控訴した事案において、原判決を一部変更し、丁による暴行の事実を認め、被控訴人社会福祉法人及び被控訴人丙に対する請求を一部認容した事例。