注目の判例

労働法

2015.08.25
地位確認等請求事件
LEX/DB25540666/東京地方裁判所 平成27年 6月19日 判決 (第一審)/平成27年(ワ)第10293号
被告に雇用されていた原告が、本件解雇は、労働基準法に違反し、解雇の正当性を裏付ける証拠もないから無効であるとして、被告との間の雇用契約上の地位を有することの確認等を求めた事案において、本件労働審判の確定で、原告と被告との間では、原告が平成26年4月4日をもって被告を退職し、本件解決金及び本件退職金の支払義務のほかに何らの債権債務がないことを確認することに裁判上の和解と同一の既判力を含む効力が生じており、原告と被告との間に本件解約金及び本件退職金以外に何らか権利関係又は債権債務が仮に存在していたとしても、少なくとも雇用契約及び本件解雇に社会的又は経済的に密接に関連する範囲において、本件労働審判の確定に伴い消滅したというべきであるとし、請求を棄却した事例。
2015.08.25
配転命令無効等、損害賠償反訴請求控訴事件(日本ボクシングコミッション(JBC)控訴棄却)
LEX/DB25540662/東京高等裁判所 平成27年 6月17日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第6538号
日本のプロボクシングを統括する機関である被告(控訴人)の本部事務局長である原告(被控訴人)が、被告が原告に対してした本件降格処分、本件懲戒解雇処分等はいずれも無効なものであると主張して、被告に対し、原告が被告との間で雇用契約上の地位を有することの確認等を求め、被告が、原告による職務専念義務違反等があったとして、損害賠償を求めたところ、原審が、原告の請求を一部認容し、被告の請求を棄却したため、被告が控訴した事案において、一連の事実経過に照らせば、原告が本件降格処分を異議なく受け入れる意思を有していたとは解されず、他に本件降格処分につき原告の承諾があったことを認めるに足りる証拠はないとし、控訴を棄却した事例。
2015.08.04
行政財産使用不許可処分取消等、組合事務所使用不許可処分取消等請求控訴事件
(大阪市 市庁舎からの労組退去 一部「適法」(控訴審))
LEX/DB25540435/大阪高等裁判所 平成27年 6月 2日 判決 (控訴審)/平成26年(行コ)第162号
控訴人(被告。大阪市)の職員が加入する労働組合等である被控訴人(原告)らが、控訴人の市長に対し、平成24年度から平成26年度の3回にわたって、市役所の本庁舎内の一部を組合の事務所として利用するため、その目的外使用許可を申請したところ、いずれも不許可処分を受けたことから、各処分は違法であるとして、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償の支払いを求めるとともに、各処分の取消しを求め、原審は、損害賠償請求を一部認容し、平成26年度の処分の取消請求を認容したため、控訴人が控訴をした事案において、平成24年度の処分が違法であるとして、原判決を変更し、損害賠償請求を一部認容し、取消請求を棄却した事例。
2015.07.21
損害賠償請求控訴事件(君が代不起立の都教員再雇用拒否は違法)
「新・判例解説Watch」H27.8下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25540412/東京地方裁判所 平成27年 5月25日 判決 (第一審)/平成21年(ワ)第34395号
都立高校の教職員であった原告らが、東京都教育委員会が実施した東京都公立学校再雇用職員採用選考又は非常勤職員採用選考等において、式典会場で国旗に向かって起立して国家を斉唱することを命ずる旨の職務命令に違反したことを理由として、原告らを不合格とし、又は合格を取り消したのは、違憲、違法な措置であるとして、被告(東京都)に対し、国家賠償法1条1項に基づき損害賠償を求めた事案において、東京都教育委員会の裁量権の範囲の逸脱又は濫用を認め、原告らの請求を一部認容、一部棄却した事例。
2015.07.14
じん肺管理区分決定処分取消等請求控訴事件
LEX/DB25540268/福岡高等裁判所 平成27年 4月16日 判決 (控訴審)/平成26年(行コ)第4号
原告が、処分行政庁(福岡労働局長)に対し、じん肺法15条に基づき、じん肺管理区分の決定に関する申請をしたところ、処分行政庁から、じん肺管理区分の管理1(じん肺の所見がないと認められるもの)に該当する旨の決定を受け、これを不服として、裁決行政庁(厚生労働大臣)に対し審査請求を行ったが、裁決行政庁から審査請求を棄却する旨の裁決を受けたため、被告(控訴人)国に対し、(ア)前記処分及び裁決には、判断を誤った違法及び理由不備の違法があるとして、これらの取消しを求めるとともに、(イ)理由不備の違法によって精神的苦痛を受けたとして、国家賠償法1条1項に基づいて損害賠償金の支払を求めたところ、原審は、請求を一部認容したが、原告が原審口頭弁論終結日後、原判決言渡期日前に一審原告Cが死亡したため、被告が、原告適格を基礎づける法律上の利益が一身専属的であることから訴訟は当然に終了する等と主張して、被告が控訴した事案において、控訴人の本件控訴は、本件各訴訟が一審原告亡Cの死亡により当然に終了しているから理由があり、原判決を取消して本件各訴訟について訴訟終了を宣言することとした事例。
2015.07.07
請求異議等本訴事件、慰謝料等請求反訴事件
(米通信社ブルームバーグ元記者解雇事件 元記者勝訴)
LEX/DB25540339/東京地方裁判所 平成27年5月28日 判決 (第一審)/ 平成25年(ワ)第19263号等
本訴事件は、被告を雇用していた原告が、被告に対し、主位的に、被告の原告に対する平成22年9月1日以降の賃金請求等を認容した前訴判決について、同日から平成25年5月9日までの分の賃金請求に対しては、弁済による賃金請求権の消滅を、同月10日以降の分の賃金請求に対しては、解雇による雇用契約の終了を、それぞれ請求異議の事由として、前訴判決に基づく強制執行の不許を求める(主位的請求(1))とともに、雇用契約の不存在の確認を求め(主位的請求(2))、また、原告が上記解雇の後に被告に賃金として支払った金員について、法律上の原因を欠くものであり、被告は悪意の受益者であったと主張して、民法703条及び民法704条に基づき、不当利得の返還及び利息の支払を求め(主位的請求(3))、予備的に、被告に原告の支局の記者以外の職で勤務することを命じることができる雇用契約上の権利の確認を求めた(予備的請求)事案で、反訴事件は、被告が、原告による上記解雇及び本訴事件の訴え提起等が被告に対する不法行為に該当すると主張して、民法709条に基づき、慰謝料300万円及びこれに対する遅延損害金の支払を求める(反訴請求(1))とともに、平成22年9月支給分から平成25年4月支給分までの賃金に対する遅延損害金の支払を受けていないとして、雇用契約に基づき、未払の遅延損害金167万1725円の支払を求めた(反訴請求(2))事案において、原告の主位的請求(1)及び主位的請求(2)を一部認容し、主位的請求(3)を棄却し、原告の予備的請求に係る訴えを却下し、被告の反訴請求を棄却した事例。
2015.07.07
損害賠償請求事件(韓国名使用を強要 社長に賠償命令 在日男性訴え)
LEX/DB25540293/静岡地方裁判所 平成27年4月24日 判決 (第一審)/平成25年(ワ)第569号
韓国籍である原告が、就業先の代表取締役である被告から、他の従業員の前で韓国名を名乗るよう求められるなどしたことや、本件訴訟を提起したことなどを理由に被告から業務の変更を命じられたことにより精神的苦痛を受けたところ、被告の各行為は人格権侵害又はパワーハラスメント(パワハラ)に該当すると主張して、被告に対し、不法行為に基づき、損害賠償金の支払いを求めた事案において、被告は、原告に対する発言等について、不法行為責任を負うとして、原告の請求を一部認容、一部棄却した事例。
2015.06.23
所得税更正処分取消等請求事件
LEX/DB25447308/最高裁判所第二小法廷 平成27年 6月12日 判決 (上告審)/平成24年(行ヒ)第408号
匿名組合契約に基づき営業者の営む航空機のリース事業に出資をした匿名組合員である亡Aが、当該事業につき生じた損失のうち当該契約に基づく同人への損失の分配として計上された金額を所得税法26条1項に定める不動産所得に係る損失に該当するものとして平成15年分から同17年分までの所得税の各確定申告をしたところ、所轄税務署長から、上記の金額は不動産所得に係る損失に該当せず所得税法69条に定める損益通算の対象とならないとして、上記各年分の所得税につき更正及び過少申告加算税の賦課決定を受けたため、Aの訴訟承継人である上告人らが、被上告人を相手に、上記の各更正の一部、平成15年分及び同16年分に係る各賦課決定の一部並びに同17年分に係る賦課決定の全部の取消しを求めたところ、原審は、本件各更正処分及び本件各賦課決定処分はいずれも適法であるとしてこれらの処分に係る取消請求を棄却すべきものとしたため、上告人らが上告した事案において、本件各申告のうち、平成15年分及び同16年分の各申告については、国税通則法65条4項にいう「正当な理由」があるものといえるから、本件各賦課決定処分のうち上記各年分に係る別紙処分目録記載の各処分は違法であるとし、取消請求を棄却した原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとし、原判決のうち上記の取消請求に関する部分は破棄し、同部分につき第1審判決を取消し、上記の取消請求をいずれも認容した事例。他方、本件各更正処分及び本件各賦課決定処分のうち別紙処分目録記載の各処分を除く部分に係る取消請求を棄却すべきものとした原審の判断は、是認することができるとし、上告人らの上告を棄却した事例。
2015.06.23
 
LEX/DB25540281/最高裁判所第三小法廷 平成27年 6月 2日 決定 (上告審)/平成26年(オ)第1914号等
学校法人である被告(被控訴人・被上告人兼相手方)が設置する大学院の教授であった原告(控訴人・上告人兼申立人)が、就業規則に定められた定年延長の規定が適用されず定年退職の扱いとなったことについて、解雇権の濫用法理の類推適用によって無効であるとして、被告に対し、原審で、労働契約上の地位にあることの確認請求、未払賃金及び慰謝料等の支払請求を棄却した第一審判決は相当であるとして、控訴を棄却したため、原告が上告した事案において、上告については、民事訴訟法312条1項又は2項に規定する事由に該当しないとして棄却し、上告受理申立てについては、民事訴訟法318条1項により受理すべきものとは認められないとした事例。
2015.06.16
地位確認等請求反訴事件
「新・判例解説Watch」H27.8中旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447298/最高裁判所第二小法廷 平成27年 6月 8日 判決 (上告審)/平成25年(受)第2430号
業務上の疾病により休業し労働者災害補償保険法に基づく療養補償給付及び休業補償給付を受けている被上告人が、上告人(学校法人)から打切補償として平均賃金の1200日分相当額の支払を受けた上でされた解雇につき、被上告人は労働基準法81条にいう労働基準法75条の規定によって補償を受ける労働者に該当せず、上記解雇は労働基準法19条1項ただし書所定の場合に該当するものではなく同項に違反し無効であるなどと主張して、上告人を相手に、労働契約上の地位の確認等を求めた事案の上告審において、本件解雇が労働基準法19条1項に違反し無効であるとした原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとして原判決を破棄し、本件解雇の有効性に関する労働契約法16条該当性の有無等について更に審理を尽くさせるため、原審に差し戻した事例。
2015.06.16
損害賠償請求控訴事件(兵庫勤務医パワハラ自殺 約1億賠償命令)
LEX/DB25540128/広島高等裁判所松江支部 平成27年 3月18日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第47号
1審原告らが、1審被告らに対し、1審被告組合の運営する病院に医師として勤務していた1審原告らの子甲が、同病院における過重労働や上司らのパワハラにより、うつ病を発症し、自殺に至ったとして、債務不履行又は不法行為に基づき、損害賠償金の支払いを請求し、1審判決は、被告らに対する請求を一部認容、一部棄却し、双方が控訴をした控訴審の事案において、1審被告組合に対する請求について認容額を増額したが、1審被告組合には国家賠償法1条に基づく責任が認められることから、他の1審被告は個人としての不法行為責任を負わないとして、他の1審被告らに対する請求は棄却した事例。
2015.06.02
手数料還付申立て却下決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
LEX/DB25447263/最高裁判所第三小法廷 平成27年5月19日 決定 (許可抗告審)/平成26年(許)第36号
使用者を相手に雇用契約上の地位の確認等を求める訴訟(本案訴訟)を提起した抗告人が、本案訴訟において労働基準法26条の休業手当の請求及びこれに係る労働基準法114条の付加金の請求を追加する訴えの変更をした際に、当該付加金請求に係る請求の変更の手数料として4万8000円を納付した後、付加金の請求の価額は民事訴訟法9条2項により訴訟の目的の価額に算入しないものとすべきであり、上記手数料は過大に納められたものであるとして、民事訴訟費用等に関する法律9条1項に基づき、その還付の申立てをした事案の許可抗告審において、労働基準法114条の付加金の請求については、同条所定の未払金の請求に係る訴訟において同請求とともにされるときは、民事訴訟法9条2項にいう訴訟の附帯の目的である損害賠償又は違約金の請求に含まれるものとして、その価額は当該訴訟の目的の価額に算入されないものと解するのが相当であるとし、抗告人は、本案訴訟の第1審において、労働基準法26条の休業手当の請求とともにこれに係る労働基準法114条の付加金の請求をしたのであるから、当該付加金請求の価額は当該訴訟の目的の価額に算入されないものというべきであり、当該付加金請求に係る請求の変更の手数料として納付された4万8000円は過大に納められたものであるといえるから、これを抗告人に還付すべきこととなるとして、原決定を破棄し、原々決定を取り消した事例。
2015.05.19
遺族補償等不支給処分取消請求事件(路線バスの運転手 飲酒検知で自殺は労災)
LEX/DB25505868/東京地方裁判所 平成27年2月25日 判決 (第一審)/平成25年(行ウ)第62号
亡αの妻である原告が、バス会社に勤めていたαが自殺したのは、バス会社において退職を強要されたことが原因で精神障害を発病したことによるものであり、当該精神障害は業務上の疾病に該当するとして、処分行政庁(八王子労働基準監督署長)に対し、遺族補償年金及び葬祭料の各支給を請求したところ、本件各不支給処分がなされたため、被告国に対し、その取消を求めた事案において、業務起因性の有無を判断するに当たって、基本的には厚労省労働基準局長通達「心理的負荷による精神障害の認定基準について」(基発1226第1号)に従いつつこれを参考としながら、当該労働者に関する精神障害の発病に至るまでの具体的事情を総合的に斟酌し、必要に応じてこれを修正する手法を採用することとなるところ、原告については、本件精神障害の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が存在したとして、原告の請求を認容した事例。
2015.03.17
損害賠償請求控訴事件(HIV休職訴訟 控訴審 慰謝料減額)
LEX/DB25505686/福岡高等裁判所 平成27年 1月29日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第692号
被告(控訴人。医療法人)が経営するA病院の看護師であり、B病院で受けた血液検査の結果によりHIV陽性と診断された原告(被控訴人)が、B病院から前記情報を取得したA病院の医師及び職員が原告の同意なくA病院の職員らと情報を共有したことが、個人情報の保護に関する法律23条1項及び16条1項に反し、プライバシーを侵害する不法行為であり、また、A病院が行った原告との面談において、HIV感染を理由に就労を制限したことが原告の働く権利を侵害する不法行為であるとして、民法715条に基づいて、損害賠償の支払を求めたところ、原判決は、請求を一部認容したため、被告が控訴した事案において、原判決は一部相当でないとして、原判決で認容した請求を減額して一部認容した事例。
2015.03.10
懲戒処分無効確認等請求事件(セクハラ発言、降格の処分は妥当)
LEX/DB25447084/最高裁判所第一小法廷 平成27年 2月26日 判決 (上告審)/平成26年(受)第1310号
被告(被控訴人・上告人)の男性従業員である原告(控訴人・被上告人)らが、それぞれ複数の女性従業員に対して性的な発言等のセクシュアル・ハラスメント(セクハラ)等をしたことを懲戒事由として上告人から出勤停止の懲戒処分を受けるとともに、これらを受けたことを理由に下位の等級に降格されたことから、被告に対し、前記各出勤停止処分は懲戒事由の事実を欠き又は懲戒権を濫用したものとして無効であり、前記各降格もまた無効であるなどと主張して、前記各出勤停止処分の無効確認や前記各降格前の等級を有する地位にあることの確認等を求めていた事案において、第一審判決では、原告らの請求を棄却したため、原告らが控訴し、控訴審判決では、第一審判決を変更し、原告らの請求をそれぞれ一部認容したため、被告が上告した事案において、被告が原告らに対してした前記各出勤停止処分を理由とする各降格は、被告において人事権を濫用したものとはいえず、有効なものというべきであるとして、これと異なる控訴審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとし、原判決中被告敗訴部分は破棄し、原告らの各請求は理由がなく、これらをいずれも棄却した第一審判決は正当であるとし、上記の部分につき、原告らの控訴を棄却した事例。
2015.03.10
日航航空地位確認訴訟(パイロット解雇)
LEX/DB25505802/最高裁判所第一小法廷 平成27年 2月 5日 決定 (上告審)/平成26年(オ)第1702号等
被告(被控訴人・被上告人兼相手方。航空会社)がその従業員である原告(控訴人・上告人兼申立人。運航乗務員)らを整理解雇したところ、原告らが、整理解雇は無効であると主張して、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認及び解雇後の賃金等の支払いを求めたとこと、第一審判決では、地位確認請求をいずれも棄却し、金銭請求については、一部の原告らの請求を一部認めたため、当事者双方が控訴し、控訴審判決では、当該解雇は、整理解雇の要件を充足していて、管財人が有する権限を濫用したものとも、また不当労働行為とも認めることができず、これを無効と言うことはできないから、第一審判決は相当であるとして、控訴及び附帯控訴をいずれも棄却したため、原告らが上告した事案において、本件上告の理由は、民事訴訟法312条1項又は2項の各規定する事由に該当しないとして上告を棄却し、また、民事訴訟法318条1項により受理すべきものとは認められないとして、上告審として不受理決定した事例。
2015.03.10
日航航空地位確認訴訟(客室乗務員解雇)
LEX/DB25505801/最高裁判所第二小法廷 平成27年 2月 4日 決定 (上告審)/平成26年(オ)第1523号等
被告(被控訴人・被上告人兼相手方。航空会社)の前身である訴外会社は、会社更生手続が終結しているところ、原告(控訴人・上告人兼申立人)らは、客室乗務員として訴外会社に勤務し、労働組合の組合員であったが、訴外会社の更生手続開始前に解雇されたが、被告に対し、解雇は無効である旨主張して、労働契約に基づき、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、各賃金相当額の支払いを求めたところ、第一審判決は、請求をいずれも棄却したため、原告らが控訴し、控訴審判決では、解雇に係る人員削減実行の必要性を認め、その実施目的、実施規模、実施時期のいずれについても、管財人に委ねられた合理的な経営判断の下でされたものと認められるなどとして、控訴をいずれも棄却したため、原告らが上告した事案において、本件上告の理由は、民事訴訟法312条1項又は2項の各規定する事由に該当しないとして上告を棄却し、また、民事訴訟法318条1項により受理すべきものとは認められないとして、上告審として不受理決定した事例。
2015.02.17
損害賠償請求事件(甲事件)、損害賠償請求事件(乙事件)(大阪市の労組活動アンケート、違憲「団結権侵害」)
「新・判例解説Watch」H27.4月中旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25505564/大阪地方裁判所 平成27年 1月21日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第4348号等
被告大阪市の職員X1ら28名並びに被告大阪市の職員により組織された労働組合、職員団体又はこれらの連合団体である原告組合ら5団体が、当該アンケートは原告らの思想・良心の自由、プライバシー権、政治活動の事由及び団結権を侵害するなどとして違憲・違法なものであるところ、市長等は、当該アンケートに回答することを命じる違法な職務命令を発出し、被告大阪市の担当者は、当該アンケートの実施を決定するなどして、いずれも故意又は過失により、原告X2に精神的損害を生じさせるとともに、原告組合らに無形的損害を生じさせたものであり、また、被告大阪市の職員としての身分を有しない被告Y1は、故意又は過失により、当該アンケートを作成し実施させ、前記原告らに前記各損害を生じさせたものであり、被告大阪市の公務員による行為は共同不法行為を構成すると主張して、被告大阪市及び被告Y1に対し、損害賠償金等を求めた事案(甲事件)、被告大阪市の職員として交通局に所属する原告X2が、当該アンケートは違憲・違法なものであるところ、交通局長は、当該アンケートに回答することを命じる違法な職務命令を発出して、故意又は過失により、原告X2に精神的損害及び弁護士費用相当額の損害を生じさせたと主張して、被告大阪市に対し、損害賠償金等の支払を求めた事案(乙事件)において、被告大阪市は、当該アンケートの実施によって原告らが被った国家賠償責任を負うとし、被告Y1は、当該アンケートの実施により甲事件原告らが被った損害賠償責任を負うとし、また、市長・総務局長等の違法行為及び被告Y1の不法行為は、客観的関連共同性を有するものということができるとして、被告大阪市と被告Y1は、連帯して甲事件原告らに生じた損害賠償責任を負うとし、原告らの請求を一部認容した事例。
2015.01.27
九州建設アスベスト損害賠償請求事件
LEX/DB25505227/福岡地方裁判所 平成26年11月7日 判決 (第一審)/平成23年(ワ)第4275号等
原告らが、建築作業従事者であった原告ら又はその被相続人が建築作業に従事した際、石綿含有建材による石綿粉じんに曝露したことにより、石綿肺、肺がん、中皮腫、良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚の石綿関連疾患を発症したとして、被告国に対し、旧労働基準法又は労働安全衛生法に基づき、労働基準法の適用を受ける労働者以外の者も含む建築作業従事者の石綿粉じん曝露による石綿関連疾患の発症を防止するための規制権限等を行使しなかったことなどが違法であると主張し、国家賠償法1条1項に基づき、損害賠償を求めた等の事案において、被告国が、昭和50年10月1日以降、特化則改正により事業者に対して労働者に呼吸用保護具等を使用させる義務等が定められた平成7年4月1日の前日までに規制権限を行使しなかったことは、その趣旨、目的に照らし、著しく合理性を欠くものであって、国賠法1条1項の適用上違法である等として、一部原告らの請求を認容した事例。
2014.11.25
 
LEX/DB25504856/最高裁判所第三小法廷 平成26年10月7日 決定 (上告審)/平成26年(行ツ)第294号等
大阪市長から懲戒免職処分を受けた同市技能職員の被上告人兼相手方(原告・被控訴人)らが、上告人兼申立人(大阪市・被告・控訴人)に対し、上記各処分はその理由としている事実の誤認に加え、裁量権の逸脱又は濫用の違法があるから無効であるとして、同各処分の取消しを求めた事案の上告審において、民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは、民事訴訟法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ、本件上告理由は、理由の不備・食違いをいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって、明らかに上記各項に規定する事由に該当しないとし、また、本件申立ての理由によれば、本件は、民事訴訟法318条1項により受理すべきものとは認められないとして、上告棄却及び上告不受理の決定をした事例。