注目の判例

刑事訴訟法

2013.10.01
傷害致死被告事件
LEX/DB25501550 / 和歌山地方裁判所 平成25年 5月31日 判決 (第一審) / 平成24年(わ)第431号
 被告人が、被害者が窓枠をつかんでいる認識を有しながら自動車を加速させたのは、被害者に対する暴行に当たるというべきところ、かかる行為が被害者を負傷させる危険の高い行為であることは明らかであって、犯行現場の道幅が狭いことや、石垣があることも被告人において認識していたことからすると、被告人には、傷害の未必的故意が優に認められるから、被告人には、傷害致死罪が成立するとして、被告人を懲役3年(執行猶予5年)に処した事例。
2013.09.24
危険運転致死傷,道路交通法違反事件
LEX/DB25445842 / 札幌地方裁判所 平成25年 6月21日 判決 (第一審) / 平成24年(わ)第995号
 被告人が、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態で自車を走行させたことにより、電柱に自車を衝突させて横転させ、同乗者A(当時1歳)を車外に放出させて脳挫傷の傷害を負わせ、同人を前記傷害によって死亡させるとともに、同乗者B(当時4歳)に右側胸部裂傷等の傷害を負わせた事案において、運転席に乗り込んで運転を開始した際の被告人は、酒の影響でひどく人が変っていたといえ、正常に判断する能力は著しく低く、このことは、当時の被告人の血中アルコール濃度が高濃度であったことからも裏付けられており、被告人が負うべき責任は相当限定されているが、当時の被告人が完全に別人格であったとはいえないとし、懲役3年を言い渡した事例(裁判員裁判)。
2013.09.17
住居侵入、強盗強姦、強盗殺人被告事件
LEX/DB25501531 / 東京高等裁判所 平成25年 7月18日 判決 (控訴審) / 平成25年(う)第31号
 被告人が、深夜、空き巣目的で被害者方に侵入したところ、在室していた被害者(当時24歳)に気付かれたため、被害者に包丁を示すなどしてキャッシュカードを強取した上、畏怖している被害者を強いて姦淫し、さらに、被害者を包丁で刺突し、タオルで首を絞めるなどして殺害したという事案の控訴審において、被告人の自白は信用できるのであって、上記各調書を含む関係証拠により被告人が被害者を殺害したことを認定した原判決に事実の誤認はないとした上で、原判決が、被告人に対し無期懲役刑を選択した上、少年法により有期懲役刑の上限である懲役15年に処したのは相当であって、これが重過ぎて不当であるとはいえないとして、被告人の控訴を棄却した事例。
2013.09.17
自動車運転過失傷害被告事件
LEX/DB25501533 / 東京高等裁判所 平成25年 7月18日 判決 (控訴審) / 平成23年(う)第2281号
 本件における被告人の過失行為は、被告人が前方左右を注視せず、時速約75kmで進行し、被告人車を進路左側土手上に逸脱させ、右に急転把して被告人車を対向車線に進出させ、さらに、左に急転把した過失ということになるから、本件の過失を最高速度を超える約65km毎時で漫然と進行し、考え事をしていて前方を注視しなかったことにより、同所が右に緩やかにカーブしているのを見過ごして、自車を進路左側土手上に逸脱させ、狼狽して、ブレーキを踏むことなく、さらに右に急激にハンドルを切ったため、自車の走行の自由を失わしめた過失とした原判決の判断には、過失行為の重要部分に関する判断に事実の誤認があり、この誤認は、量刑も含めて判決に重大な影響を及ぼすことが明らかであるとして、原判決を破棄し、被告人を禁錮2年6か月に処した事例。
2013.09.17
恐喝,覚せい剤取締法違反被告事件
LEX/DB25445823 / 横浜地方裁判所 平成25年 7月17日 判決 (第一審) / 平成24年(わ)第1906号等
 被告人A及び被告人Bが、退職を申し出た従業員を脅迫して借金返済の名目で同人に交付した給料を喝取し、被告人Aが覚せい剤を使用したとして、起訴された事案において、脅迫があった可能性はかなり高いとはいえるが、被害者の供述に、現金交付につながる脅迫があったと認定するには合理的な疑いを差し挟まない程度に脅迫があったと確信させるほどの、すなわち本件恐喝を認定し得るほどの高い信用性は肯定し難いとして、恐喝については被告人両名に無罪を言い渡し、覚せい剤使用については被告人Aを懲役1年10月とした事例。
2013.09.17
殺人、殺人未遂、現住建造物等放火被告事件
LEX/DB25501526 / 札幌地方裁判所 平成25年 7月11日 判決 (第一審) / 平成25年(わ)第108号等
 被告人は、借金を膨らませ、今後の生活は全く立ち行かないから、無理心中を実行しようと決意し、被告人方において、妻(当時36歳)と次女(当時10歳)に対し、殺意をもって、文化包丁で、突き刺し、よって、出血性ショックにより死亡させ、また、長女(当時15歳)に対し、殺意をもって、全治約7日間を要する右手切創の傷害を負わせた後、焼身自殺をするため、被告人方住宅に放火しようと考え、ライターを点火して衣類及び掛け布団にそれぞれ火を放ち、よって、同住宅を焼損させたとして、被告人を懲役26年に処した事例(裁判員裁判)。
2013.09.17
危険運転致死傷被告事件
LEX/DB25445816 / 千葉地方裁判所 平成25年 5月23日 判決 (第一審) / 平成24年(わ)第1330号
 被告人(当時19歳)が、友人らを乗せて自動車を運転中に、車内の雰囲気を盛り上げるため、太鼓橋状の道路を時速82キロメートルを上回る高速度で通過し、激しい上下動などにより、自車の制御が困難となって自車を滑走させ、歩行者1名を死亡させ、同乗者2名に傷害を負わせた行為について、危険運転致死傷罪の成立を認め、被告人を懲役7年に処した事例(裁判員裁判)。
2013.09.17
自動車運転過失傷害被告事件
LEX/DB25445817 / 千葉地方裁判所 平成25年 4月18日 判決 (第一審) / 平成24年(わ)第10183号
 自動車事故の原因が、被告人の罹患する心臓疾患に伴う意識消失によるものある可能性を排斥することはできず、被告人の過失によるものであることについて合理的な疑いを容れない程度の立証はないとして、被告人に無罪を言い渡した事例。
2013.09.10
殺人未遂被告事件
LEX/DB25501515 / 鹿児島地方裁判所 平成25年 7月 5日 判決 (第一審) / 平成25年(わ)第39号
 被告人が抵抗できない乳児(当時生後3か月)の首を両手で少なくとも1分間は絞め続けて殺そうとしたという事案であって、その犯行自体は危険なものであるが、被害者が負った怪我は全治約5日間と軽いものであったし、そもそも、被告人が、本件犯行を決意したのは、場当たり的に問題をやり過ごそうとする人格特性だけでなく、必ずしも被告人のせいとはいえないストレスによって適応障害が悪化し、意識野が狭窄していたからであり、そして、被告人は、本件犯行後、速やかに罪悪感に目覚めて自首し、被害者は早期に救助されたとして、被告人を懲役3年(執行猶予4年)に処した事例(裁判員裁判)。
2013.09.10
殺人、死体損壊、死体遺棄、器物損壊、暴行、脅迫、建造物損壊被告事件
LEX/DB25501516 / さいたま地方裁判所 平成25年 7月 5日 判決 (第一審) / 平成24年(わ)第1789号等
 自己中心的で身勝手な動機から被害者殺害を決意し、その方法等を入念に検討し、凶器や殺害後の解体道具等を準備し、言葉巧みに被害者を自宅内に招き入れて無防備な状態にした上、その後頭部をハンマーで複数回強打し、被害者が息絶えると、その犯行発覚を免れるなどのために、被害者の遺体を解体した上、その胴体部分を実母方敷地内の土中に埋め、その他の遺体部分も細かく粉砕し分散して捨てるなどしており、計画的で強固な殺意に基づいた残虐かつ残忍で悪質な犯行というほかないとして、被告人を懲役22年に処した事例(裁判員裁判)。
2013.09.03
危険運転致死,器物損壊被告事件
LEX/DB25445788 / 神戸地方裁判所 平成24年12月12日 判決 (第一審) / 平成23年(わ)第1226号等
 被告人が、飲酒の影響により前方注視及び運転操作が困難な状態で自動車を運転し、走行中、居眠り状態に陥り、道路左端の外側線付近にいた被害者2名をはね飛ばしてそれぞれ死亡させた事案において、危険運転致死罪の成立を認め、被告人を懲役14年に処した事例(裁判員裁判)。
2013.09.03
窃盗,建造物侵入,危険運転致死,道路交通法違反被告事件
LEX/DB25445797 / 東京高等裁判所 平成25年 2月22日 判決 (控訴審) / 平成24年(う)第1991号
 被告人が、窃盗を行った後、パトカーに追跡されながら自動車を運転して片側1車線の道路を逃走し、車体の半分を反対車線に進出させた状態で走行して先行車両を追い抜こうとしたところ、自車を対向車両に衝突させた事案において、被告人には、対向車両の通行を妨害する目的があったということができるから、その目的を肯定して、被告人に刑法208条の2第2項前段の危険運転致死罪の成立を認めた原判決には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令適用の誤りはないとした事例。
2013.09.03
わいせつ電磁的記録等送信頒布,わいせつ電磁的記録有償頒布目的保管被告事件
LEX/DB25445796 / 東京高等裁判所 平成25年 2月22日 判決 (控訴審) / 平成24年(う)第2197号
 被告人が、日本国外に設置したサーバコンピュータに記録・保存したわいせつな動画データファイルを日本国内の顧客らにダウンロードさせた事案の控訴審において、被告人の行為は刑法175条1項後段にいうわいせつな電磁的記録等の「頒布」に当たり、被告人らは日本国内における顧客のダウンロードという行為を介してわいせつ動画等のデータファイルを頒布したのであって、刑法175条1項後段の実行行為の一部が日本国内で行われていることに帰するから、被告人らの犯罪行為は、刑法1条1項にいう国内犯として処罰することができるとして、本件控訴を棄却した事例。
2013.09.03
運転免許更新処分取消等請求控訴事件
LEX/DB25501464 / 大阪高等裁判所 平成25年 6月27日 判決 (控訴審) / 平成24年(行コ)第104号
 運転免許証の有効期間の更新手続(道路交通法101条1項)に際して、控訴人(一審原告)には、最高速度超過の違反行為があったとして、処分行政庁から、更新後の免許証の有効期間に関し、免許証の更新を受けた者の区分につき、同項にいう優良運転者ではなく、一般運転者に該当するものと扱われ、優良運転者である旨の記載のない運転免許証を交付されて更新処分を受けた控訴人が、違反行為を否認して、更新処分中の控訴人の区分を一般運転者とする部分の取消しを求めるとともに、被控訴人(一審被告。京都府)に対し、優良運転者である旨の記載のある運転免許証を交付することの義務付けを求め、原審が取消請求を棄却し、義務付け請求を却下した事案において、原判決を取り消し、控訴人の請求を全部認容した事例。
2013.08.20
傷害致死、死体遺棄(認定罪名・死体遺棄)被告事件
LEX/DB25500840 / 京都地方裁判所 平成25年 2月 1日 判決 (第一審) / 平成23年(わ)第1327号
 被告人が傷害致死と死体遺棄で起訴された事案において、警察官調書の信用性を否定し、被告人の暴行行為によって死亡結果が生じたとするには合理的な疑いが残るとして傷害致死罪の成立を否定し、さらに被告人の自白には補強証拠がないため暴行罪も認定できないとして、傷害致死の事実については無罪を言い渡し、死体遺棄の事実については、懲役1年6月(執行猶予4年)に処した事例(裁判員裁判)。
2013.08.20
各海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律違反被告事件
LEX/DB25500936 / 東京地方裁判所 平成25年 2月 1日 判決 (第一審) / 平成23年(合わ)第77号
 日本で初めての海賊対処法違反被告事件で、アメリカ合衆国海軍によって拿捕されたソマリア人の被告人2名に対して有罪判決が言い渡された事例。
2013.08.20
準強制わいせつ被告事件
LEX/DB25500971 / 秋田地方裁判所 平成25年 2月20日 判決 (第一審) / 平成24年(ワ)第40号等
 高校の部活動の顧問兼監督であった被告人が、生徒4名に対して計7回のわいせつ行為を行ったとされた事案において、被害者らの供述の信用性を認め、懲役3年6月を言い渡した事例。
2013.08.20
強制わいせつ致傷事件
LEX/DB25445758 / 大分地方裁判所 平成25年 6月 4日 判決 (第一審) / 平成24年(わ)第293号
 被告人は、妻の連れ子であるA(当時17歳)に対し、強いてわいせつな行為をし、その間の暴行により傷害を負わせた強制わいせつ致傷の事案において、被告人には、本件犯行時に、関係をうまく築くことができず、被害者の言動に腹立ちを募らせていた被害者への復讐心だけではなく、強制わいせつ罪が成立するために必要な性的意図があったものと認められるとして、被告人を懲役4年6月に処した事例。
2013.08.20
殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反,殺人未遂被告事件(前橋スナックけん銃乱射殺人等事件)
LEX/DB25445733 / 最高裁判所第二小法廷 平成25年 6月 7日 判決 (上告審) / 平成21年(あ)第1640号
 暴力団組員である被告人が、対立する暴力団の元幹部を殺害することを企て、共犯者と共にスナックの店内等でけん銃を発射し、一般客3名を含む4名を殺害したが、上記元暴力団幹部ら2名には重傷を負わせたにとどまった事案の上告審において、被告人を死刑に処した第1審判決を維持した原判決を是認した事例。
2013.08.20
強盗殺人、窃盗、住居侵入被告事件
LEX/DB25501419 / 大阪地方裁判所堺支部 平成25年 6月26日 判決 (第一審) / 平成22年(わ)第5号等
 経営者である被害者夫婦を殺害して遺体をドラム缶に詰めて遺棄し、腕時計等を窃取したという事案において、情況証拠にもとづいて被告人の犯人性を認定したうえで、死刑を言い渡した事例(裁判員裁判)。