注目の判例

行政法

2014.09.16
損害賠償請求行為等請求控訴事件
LEX/DB25504489/大阪高等裁判所 平成26年7月15日 判決 (控訴審)/平成25年(行コ)第201号
京都市の住民である一審原告らが、京都市が、京都市市医70名に対する謝礼(市医謝礼)として、京都市市医会に対し、平成23年4月、5月、10月及び11月に市医1名当たり月額1万4200円の合計397万6000円(源泉徴収前のもの)を支払ったことについて、市医謝礼には、対価性がない、給与条例主義に反するなどの違法があり、これによって京都市が損害又は損失を被ったと主張して、一審被告(京都市長)に対し、地方自治法242条の2第1項4号に基づき、専決権者である者に対しては地方自治法243条の2第3項に基づく損害賠償命令をすることを、専決権限なき専決者である者及び本来的権限者である京都市長であるAに対しては民法709条に基づく損害賠償を請求することを、市医会から会費残金の保管及び必要な残務処理に係る権利義務を承継した市医会残務処理委員会に対しては不当利得の返還請求をすることを、それぞれ請求した事案の控訴審において、本件市医謝礼の支出が違法であるとは認められず、一審原告らの本件各請求は、理由がないからいずれもこれを棄却すべきであるとし、これと異なる原判決は失当であるから、一審被告の控訴に基づき原判決中一審被告敗訴部分を取消して同取消部分に係る一審原告らの各請求をいずれも棄却し、一審原告ら補助参加人の本件控訴を棄却するとした事例。
2014.09.16
政務調査費返還履行請求事件
LEX/DB25504426/札幌地方裁判所 平成26年7月11日 判決 (第一審)/平成22年(行ウ)第42号
原告(市民オンブズマン)が、北海道議会の会派である被告補助参加人らにおいて、政務調査費の一部を、平成21年改正前の北海道議会の会派及び議員の政務調査費に関する条例並びに北海道議会の会派及び議員の政務調査費に関する規程により定められた本件使途基準所定に反して支出したとして、被告に対し、地方自治法242条の2第1項4号本文に基づき、参加人らに対してその返還を請求するよう求めた事案において、本件使途基準が調査研究費の内容として定める「会派が行う道の事務及び地方行財政に関する調査研究並びに調査委託に要する経費」とは、会派の議会活動の基礎となる調査研究及び調査の委託に要する経費をいうものであり、会派としての議会活動を離れた活動に関する経費又は当該行為の客観的な目的や性質に照らして会派の議会活動となる調査研究活動との間に合理的な関連性が認められない行為に関する経費は、これに該当しないものというべきであるところ、この見地からすれば、政党の地方機関である参加人らが道内にある政党の支部の連合体である支部との間で締結した政務調査業務委託契約に基づいて支出した費用の2分の1等は、本件使途基準に反するものと認められるなどととして、請求の一部を認容した事例。
2014.09.09
処分取消請求事件(小坂城址の土地購入疑惑事件)
LEX/DB25504415/水戸地方裁判所 平成26年7月18日 判決 (第一審)/平成25年(行ウ)第21号
茨城県牛久市の住民である原告が、訴外国際自動車が平成18年法律第46号による改正(平成18年8月30日施行)前の公有地の拡大の推進に関する法律4条1項に基づき、牛久市長を経由して茨城県知事に提出した、訴外国際自動車が所有する11筆の土地の所在や訴外サンヨーホームへの譲渡予定価格等を記載した届出書について、茨城県情報公開条例5条に基づき開示請求を行ったところ、茨城県知事が、上記届出書のうち法人の代表者の印影の部分及び譲渡予定価格が記載された部分を除くその余の部分を開示する旨の行政文書部分開示決定処分をしたため、原告が、当該情報は茨城県情報公開条例7条3号アに該当せず、仮に該当するとしても同条例7条3号ただし書に該当するため、当該情報を不開示とする上記処分は違法であるとして、被告に対し、上記処分の取消しを求めた事案において、本件情報が条例7条3号アに該当することを理由とする本件処分は適法であり、原告の請求は理由がないからこれを棄却するとした事例。
2014.09.09
行政処分取消等請求事件(電動車いす、購入費支給認められず)
LEX/DB25504436/和歌山地方裁判所 平成26年7月11日 判決 (第一審)/平成24年(行ウ)第9号
原告は、補装具費として、リクライニング機能付き簡易型電動車いすの購入費の支給を、被告(橋本市)に対して申請し、処分行政庁である橋本市長が、同購入費の支給決定をしたが、同支給決定を取り消し、原告の上記申請を却下する決定をしたことから、被告に対し、当該取消決定と当該却下決定の取消しを求めた事案において、本件支給決定のように授益的な行政処分がされ、後にこれが違法であったとして取り消す場合には、取消しにより処分の相手方に不測の不利益を与える可能性があるから、処分の相手方が受ける不利益と処分に基づいて生じた効果を維持することの公益上の不利益とを比較考量し、公益上の不利益が上回るときには、処分行政庁が当該処分を職権で取り消すことが許されると解するのが相当であるとして、原告の請求をいずれも棄却した事例。
2014.09.09
損害賠償請求事件
LEX/DB25504412/鹿児島地方裁判所 平成26年7月9日 判決 (第一審)/平成22年(ワ)第1298号
懲役受刑者として宮崎刑務所に収容されていた原告が、宮崎刑務所職員により、保護室への収容が要件を満たさないにもかかわらず保護室に収容された上、夏季であるにもかかわらず、同保護室に設置されていたフロアヒータ(床暖房)を作動させられたことにより火傷を負わされ、かつ、宮崎刑務所の幹部職員ら及び法務省福岡矯正管区が上記床暖房の作動による原告の火傷を隠蔽したことなどにより、肉体的・精神的苦痛を被ったと主張して、被告に対し、国家賠償法1条1項に基づき慰謝料の支払を求めた事案において、宮崎刑務所の幹部職員らが原告を本件保護室に収容するに当たっては、その手続上の瑕疵が存在し、本件保護室収容が、違法な公権力の行使に当たること、本件陵虐行為は、原告に制裁を与えるという違法な目的の下に行われたものであって、矯正施設において法を守るように教育するはずの宮崎刑務所の職員しかも幹部職員らが、共同して、原告を高温の本件保護室内に25時間にわたり閉じ込めて行ったものであって、いわば集団的組織的な私的制裁行為であって、違法な公権力に当たること、原告は、本件陵虐行為により、〈1〉度熱傷と分類される火傷及び熱中症を発症し、その違法の程度が重大であること、本件陵虐行為が床面と接触する部位の熱さ、発汗による湿度上昇からくる不快感、息苦しさなどに照らして本件床暖房による原告の肉体的精神的苦痛が、想像を絶するものであって、原告が火傷ないし熱中症により死に至るおそれも存在したというべきであること、その上、宮崎刑務所の幹部職員らが、本件各改ざん行為を行い、改ざんされた資料を福岡矯正管区に提出し、本件陵虐行為に対する適切かつ迅速な調査を遅らせたことは、違法な公権力の行使に当たることに照らして、原告の請求を一部認容、一部棄却するとした事例。
2014.09.02
ロイヤルリムジン(株)タクシー増車訴訟上告審
LEX/DB25504411/最高裁判所第一小法廷 平成26年7月3日 決定 (上告審)/平成26年(行ヒ)第162号
タクシー事業を営む申立人(一審原告)が、特定地域に指定されている地域を営業区域として、営業所ごとに配置するタクシーを30台増車するため、処分行政庁に対し、道路運送法15条1項に基づき、事業計画変更認可申請をしたところ、処分行政庁から、申請を却下する旨の処分を受けたため、処分行政庁の所属する相手方(一審被告)国に対し、同処分は違法であるとして、行政事件訴訟法3条2項並びに同条6項2号及び行政事件訴訟法37条の3に基づき、本件処分の取消し及び本件申請に対し認可処分をすることの義務付け等を求め、第一審が取消請求を認容し、双方が控訴をしたところ、第二審が一審被告の控訴に基づき原判決を変更したので、申立人が上告受理を申し立てた事案において、上告審として受理しないとの決定をした事例。
2014.09.02
奈良県談合工事損害賠償等請求事件
LEX/DB25504409/奈良地方裁判所 平成26年6月24日 判決 (第一審)/平成24年(行ウ)第15号
奈良県の住民である原告らが、奈良県宇陀土木事務所管内における奈良県発注の土木工事の入札に際し、落札者を含む入札参加業者らが共同して受注機会の調整及び高値落札等の利益を図る目的で談合を行ったことによって、奈良県が損害ないし損失を被ったと主張して、被告(奈良県知事)に対し、地方自治法242条の2第1項3号及び4号に基づき、主位的には、落札者に対する損害賠償の請求を怠ることの違法確認及び落札者に対する損害賠償の請求を、予備的には、落札者に対する不当利得返還の請求を怠ることの違法確認及び落札者に対する不当利得返還の請求を求めた住民訴訟の事案において、落札者一社に対する主位的請求を認容した事例。
2014.09.02
政務調査費違法支出不当利得返還命令請求控訴事件
LEX/DB25504387/大阪高等裁判所 平成26年3月18日 判決 (控訴審)/平成25年(行コ)第149号
奈良県橿原市の住民である一審原告らが、市議会議員(相手方)らが市から交付を受けた平成22年度の政務調査費について、その支出の一部に市が政務調査費について定める条例及び施行規則に定める使途基準に適合しない支出があり、相手方らはその適合しない支出に相当する金員を収支報告書の提出期限日までに市に返還すべき義務があるにもかかわらず、上記金員を不当に利得し、これについて悪意であるとして、市の執行機関である一審被告に対し、地方自治法242条の2第1項4号本文に基づき、相手方らに対して各不当利得金をそれぞれ支払うよう請求することを求めた住民訴訟の事案の控訴審において、一審原告らの控訴は一部理由があるから、原判決を上記判断と抵触する限度で変更し、一審被告の控訴はいずれも理由がないから、これをいずれも棄却するとした事例。
2014.08.26
国家賠償請求事件
LEX/DB25504380/静岡地方裁判所 平成26年7月4日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第800号
背任罪の被疑事実で逮捕・勾留された原告が、背任罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由及び逮捕・勾留・勾留期間延長の必要性がなかったにもかかわらず、静岡県警察の警察官が原告に対する逮捕状を請求し、静岡地方検察庁の検察官が原告に対する勾留請求、勾留期間延長請求をしたことは違法な職務執行であるなどと主張して、静岡県及び国である被告らに対し、国家賠償法1条1項に基づき、連帯して損害賠償の支払を求めた事案において、本件逮捕状請求について国家賠償法上の違法があるとはいえず、また、本件勾留請求及び本件勾留期間延長請求について、国家賠償法上の違法性があるとはいえないとして、請求をいずれも棄却した事例。
2014.08.19
一般疾病医療費支給申請却下処分取消等請求控訴事件
LEX/DB25504351/大阪高等裁判所 平成26年6月20日 判決 (控訴審)/平成25年(行コ)第202号
被爆者である原告ら(被控訴人兼控訴人)が、大韓民国に居住し、韓国の医療機関で医療を受けて現実に負担した医療費について、一般疾病医療費の支給を申請したところ、申請を却下されたことから、被告大阪府(控訴人兼被控訴人)に対し、本件各却下処分の取消しを求めるとともに、被告らに対し、被告国の担当者が在外被爆者に対して一般疾病医療費の支給を認めてこなかったことが違法であるなどとして、損害賠償を求めたところ、請求が一部認容され、被告大阪府と原告らが控訴した事案において、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律18条に基づく一般疾病医療費の支給について、国内に居住地又は現在地を有すること等を支給要件とする旨の明文の規定はなく、同条について、在外被爆者が国外の医療機関で医療を受けた場合を一般疾病医療費の支給対象から除外するものと限定解釈することが合理的なものということはできないとし、各控訴を棄却した事例。
2014.08.19
忍野村専決訴訟
LEX/DB25504306/最高裁判所第二小法廷 平成26年6月13日 決定 (上告審)/平成25年(行ツ)第394号等
一審被告(被上告人兼相手方)村長が、本件共同企業体(補助参加人)との間において図書館の建設工事請負契約を締結するに当たり、その前提となる予算等について専決処分を行ったことに関して、一審原告ら(上告人兼申立人)が、前記専決処分は違法なものであり、本件所図書館請負契約は私法上無効であるから、これに関する公金の支出も違法・無効であるとして、一審被告に対し、各補助参加人に支出した請負代金の返還等を請求するよう求めたところ、原判決が、請求を一部認容した第一審判決を取り消し、一審原告らの請求を棄却したため、一審原告らが上告した事案において、民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは、民事訴訟法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ、本件上告理由は、理由の不備・食違いをいうが、その実質は単なる法令違反を主張するものであって、明らかに上記各項に規定する事由に該当しないとし、上告を棄却した事例。
2014.08.12
許可処分無効確認及び許可取消義務付け,更新許可取消請求事件
LEX/DB25446527/最高裁判所第三小法廷 平成26年7月29日 判決 (上告審)/平成24年(行ヒ)第267号
宮崎県北諸県郡高城町に設置された産業廃棄物の最終処分場を事業の用に供する施設として、宮崎県知事が参加人に対してした産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の各許可処分及び各許可更新処分につき、高城町ほかの地域に居住する上告人らが、被上告人を相手に、上記各許可処分の無効確認及びその取消処分の義務付け並びに上記各許可更新処分の取消しを求めた事案の上告審において、上告人X1を除くその余の上告人らは、いずれも本件処分場の中心地点から約1.8kmの範囲内の地域に居住する者であって、本件環境影響調査報告書において調査の対象とされた地域にその居住地が含まれており、本件処分場の種類や規模等を踏まえ、その位置と上記の居住地との距離関係などに加えて、環境影響調査報告書において調査の対象とされる地域が、一般に当該最終処分場の設置により生活環境に影響が及ぶおそれのある地域として選定されるものであることを考慮すれば、上告人X1を除くその余の上告人らについては、本件処分場から有害な物質が排出された場合にこれに起因する大気や土壌の汚染,水質の汚濁,悪臭等による健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるものと想定される地域に居住するものということができ、著しい被害を直接的に受けるおそれのある者に当たると認められるから、本件各許可処分の無効確認等及び本件各更新処分の取消しを求める原告適格を有するものと解するのが相当であるとして、上告人X1を除くその余の上告人らが本件各許可処分の無効確認等及び本件各更新処分の取消しを求める原告適格を有しないとした原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があり、原判決のうち上記の上告人らに関する部分は破棄を免れず、また、上記の上告人らについて本件各許可処分の無効確認等及び本件各更新処分の取消しを求める訴えを却下した第一審判決も取消しを免れないとし、本件各許可処分及び本件各更新処分の適法性等について審理させるため、原判決のうち上告人X1を除くその余の上告人らに関する部分につき、本件を第一審に差し戻すべきであるとした一方で、上告人X1が本件各許可処分の無効確認等及び本件各更新処分の取消しを求める原告適格を有しないとして上告人X1の訴えを却下すべきものとした原審の判断は、結論において是認することができるとして、上告人X1の上告は、棄却した事例。
2014.08.12
裁決等取消請求控訴事件(横浜市路上喫煙訴訟)
LEX/DB25504318/東京高等裁判所 平成26年6月26日 判決 (控訴審)/平成26年(行コ)第76号
被控訴人が、横浜市空き缶等及び吸殻等の散乱の防止等に関する条例11条の2第1項に基づく喫煙禁止地区内で喫煙をしたことで、同条例30条に基づき2000円の過料に処する本件処分を受け、市長に対する異議申立てをしたが棄却され、さらに県知事に対する審査請求を棄却する旨の本件裁決を受けたことから、本件処分及び本件裁決の取消しを求めた事案において、喫煙者が路上喫煙禁止地区と認識しなかったことについて過失がなかった場合には、注意喚起が十分にされていなかったことになるから、過料の制裁を科すことはできないとした上で、被控訴人には、路上喫煙禁止地区に侵入するに当たって路面表示により路上喫煙禁止場所であることを認識すべきであったのにこれを見落とした過失があるとして、本件処分を取り消した原判決を取り消した事例。
2014.08.05
政務調査費不当利得返還請求控訴事件
LEX/DB25504218/東京高等裁判所 平成26年6月18日 判決 (控訴審)/平成23年(ネ)第7301号
一審原告(前橋市)が、市議会内の会派である一審被告らにおいて、一審原告から政務調査費の交付を受けて支出をしたところ、本件支出について領収書がないことなどを理由に、政務調査活動に必要な経費とは認められない違法な支出である旨主張して、一審被告らに対し、政務調査費の返還を求めたところ、請求が一部認容され、一審原告並びに一審被告Yクラブ等が双方控訴した事案において、整理番号2、一審被告Yクラブ1万8000円の支出は、議員が新年会に参加した際の費用、整理番号4、一審被告Yクラブ5000円の支出は、議員が消防団の歓送迎会に参加した際の費用であることが認められ、主として飲食代金であり、いずれも使途基準に違反することが明らかで違法というべきであるとし、一審原告の控訴に基づき、原判決を一部変更し、一審被告Yクラブ等の控訴を棄却した事例。
2014.08.05
個人データ抹消等請求控訴事件(秋葉原の職務質問は「適法」逆転敗訴)
LEX/DB25504214/東京高等裁判所 平成26年6月12日 判決 (控訴審)/平成25年(ネ)第3817号
一審原告が、警察官から職務質問を受け、軽犯罪法1条2号違反の被疑者として取調べを受け、指紋採取等をされた上、検察官に送致され、不起訴処分とされたこと等につき、一審被告(東京都)に対し、一審原告の指紋データの抹消を、一審被告(国)に対し、損害賠償等を求めたところ、請求が一部認容されたため、一審原告及び一審被告ら(東京都・国)が双方控訴した事案において、本件マルチツールは、軽犯罪法1条2項所定の「刃物(中略)その他人の生命を害し、又は人の身体に重要な害を加えるのに使用されるような器具」に当たるから、職務上又は業務上の必要のために携帯する場合等に正当な理由があると解するのが相当であり、警察官が本件マルチツールの携帯に正当な理由がないと判断したことが合理性を欠くものとはいえないとし、原判決中、一審被告東京都の敗訴部分を取り消し、一審原告の請求を棄却した事例。
2014.08.05
辺野古環境影響評価手続やり直し義務確認等請求、損害賠償請求控訴事件
LEX/DB25504223/福岡高等裁判所那覇支部 平成26年5月27日 判決 (控訴審)/平成25年(行コ)第11号
原告(控訴人)らが、沖縄防衛局長のした普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価法又は沖縄県環境影響評価条例に基づく環境影響評価及びその関連手続に不備等があると主張して、前記事業の主体である同防衛局長が所属する被告(被控訴人)国に対し、(1)公法上の確認の訴えとして、主位的に、(ア)同防衛局長が、環境影響評価方法書及び環境影響評価準備書面を作成し直す義務を負うことの確認、(イ)環境影響評価手続等を改めて実施する義務を負うことの確認をそれぞれ求め、前記(ア)について予備的に、作成済みの前記両書面が違法であることの確認を求めるとともに、(2)原告らの環境影響評価法及び沖縄県環境影響評価条例によって保障されている「意見陳述権」が侵害され、それにより精神的苦痛を被ったと主張して、国家賠償法1条1項又は民法709条、民法715条1項に基づく損害賠償として、慰謝料の支払を求めたところ、原審は、原告らの各確認の訴えをいずれも却下し、損害賠償請求をいずれも棄却したため、原告が控訴した事案において、控訴を棄却した事例。
2014.08.05
佐賀県警電子申請システム廃止住民訴訟
LEX/DB25504235/最高裁判所第三小法廷 平成26年5月13日 決定 (上告審)/平成26年(行ツ)第145号等
佐賀県の住民である上告人兼申立人(原告・控訴人)らが、運用開始後1件の利用もないまま廃止された同県警察行政手続電子申請システムにつき、本件電子申請システムの開発、維持等のために公金が支出されたのは、県警が費用対効果を全く検討せずに同システムを導入したことによるもので、違法であるなどとして、被上告人兼相手方(被告・被控訴人)に対し、本件電子申請システムに係る各財務会計行為に関与した各県警本部長ら及び各会計課長らに、地方自治法242条の2第1項4号本文に基づき、損害賠償を請求することを求めるとともに、同号ただし書に基づき、本件各会計課長らに損害賠償を請求することを求めた事案の上告及び上告受理申立事件において、上告を棄却し、不受理決定をした事例。
2014.07.29
貸金業者登録拒否処分取消等請求事件
LEX/DB25446516/最高裁判所第二小法廷 平成26年7月18日 判決 (上告審)/平成24年(行ヒ)第459号
貸金業法3条所定の登録を受けた貸金業者である被上告人が、大阪府知事に対し貸金業登録の更新の申請をしたところ、大阪府知事から、被上告人の監査役が執行猶予付き禁錮刑の判決を受けており、被上告人は法人の役員に貸金業法6条1項4号に該当する者のあることを貸金業登録の拒否事由及び取消事由とする旨を定める同項9号及び貸金業法24条の6の5第1項1号に該当するとして、上記申請を拒否する旨の処分及び貸金業登録を取り消す旨の処分を受けたため、監査役は貸金業法6条1項9号の役員に含まれず、被上告人は同号及び同法24条の6の5第1項1号のいずれにも該当しないなどと主張して、本件拒否処分及び本件取消処分の取消し等を求めた事案の上告審において、貸金業法6条1項9号の「役員」に監査役は含まれないから、被上告人の監査役が同号の「役員」に該当するものとしてされた本件拒否処分及び本件取消処分は、いずれも違法というべきであるとし、上記各処分の取消請求を認容した原審の判断は、結論において是認することができるとして、本件上告を棄却した事例。
2014.07.29
文書不開示決定処分取消等請求事件
LEX/DB25446511/最高裁判所第二小法廷 平成26年7月14日 判決 (上告審)/平成24年(行ヒ)第33号
上告人(原告・被控訴人)らが、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成21年法律第66号による改正前)に基づき、外務大臣に対し、琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定(昭和47年条約第2号)の締結に至るまでの日本国政府とアメリカ合衆国政府との上記諸島の返還に伴う財政負担等をめぐる交渉の内容に関する文書である原判決別紙1行政文書目録1記載の各文書の開示を、財務大臣に対し、同じく本件交渉の内容に関する文書である原判決別紙2行政文書目録2記載の各文書の開示を、それぞれ請求したところ、上記各文書につきいずれも保有していないとして不開示とする旨の各決定を受けたため、被上告人(国。被告・控訴人)を相手に、本件各決定の取消し等を求める事案の上告審で、開示請求において本件交渉の過程で作成されたとされる本件各文書に関しては、その開示請求の内容からうかがわれる本件各文書の内容や性質及びその作成の経緯や本件各決定時までに経過した年数に加え、外務省及び財務省におけるその保管の体制や状況等に関する調査の結果など、原審の適法に確定した諸事情の下においては、本件交渉の過程で上記各省の職員によって本件各文書が作成されたとしても、なお本件各決定時においても上記各省によって本件各文書が保有されていたことを推認するには足りないものといわざるを得えず、本件各決定は適法であるとして、上告人らの請求のうち、本件各文書の開示決定をすべき旨を命ずることを求める請求に係る訴えを却下し、本件各決定の取消しを求める請求を含むその余の請求を棄却すべきものとした原審の判断は、是認することができるとし、上告を棄却した事例。
2014.07.29
住民訴訟事件(違法公金支出額の返還請求事件)
LEX/DB25504191/横浜地方裁判所 平成26年6月11日 判決 (第一審)/平成25年(行ウ)第25号
神奈川県の住民である原告が、神奈川県臨時特例企業税条例(平成13年神奈川県条例第37号)をめぐるいすゞ自動車と県との間の別件訴訟について県が訴訟委任をした弁護士に支払った報酬、旅費等及び意見書作成料は著しく過大であり、地方自治法等の規定に違反して違法であるなどと主張して、地方自治法242条の2第1項4号に基づき、被告(神奈川県知事)に対し、県の前知事であるA及び現知事であるBにそれぞれ損害賠償請求をすることを求めた住民訴訟の事案において、本件訴えのうち本件最終支出以外の支出に関わる請求に係る部分は不適法であるから却下し、その余の原告の請求は理由がないから棄却するとした事例。