【ユーザー事例】限られた資源の有効活用へ、クラウドを選択

基幹系システム > 和歌山県紀美野町

総務課 課長 細峪康則 氏 / 課長補佐 田中英明 氏 /主事 橋本光史 氏

住所
和歌山県海草郡紀美野町動木287番地
電話
073-489-2430
面積
128.34平方キロメートル
人口
9,449人(平成28年8月末日現在)
URL
http://www.town.kimino.wakayama.jp/
平成18年1月1日に旧野上町と旧美里町が合併して誕生した紀美野町は、和歌山県の北部に位置し、中央を貴志川が流れ、南部には町のシンボルである県立自然公園生石高原(左)がそびえる自然環境に恵まれたまちだ。町営「みさと天文台」では大型望遠鏡(右)の観望会も開催している。

――基幹系システムをクラウド化された狙いをお聞かせください。

細峪 狙いは大きく三つあります。

 一つは電算コストの削減です。たび重なる法改正などで新たな業務が増えることにより、庁内に設置するサーバーの台数も増え続け、その運用・管理にかかるコストが課題になっていました。まずはクラウド化を図ることで、これらコストの削減を狙いました。

 二つ目がシステムの安定運用を図るためです。現在の庁舎は、昭和57年9月に建設されたものですが、当時は今のように一人一台のパソコンを使うという時代ではありませんでした。そのため、電源環境などパソコンはもとより大量のサーバーを設置する想定がされていません。必要に応じて電源の拡張工事を行うなど都度対応してきましたが、このような運用に限界を感じていました。また、過去にはこの工事に起因してサーバー室の電気が落ちてしまったということもありました。

田中 定期点検などで全庁的に電気を止めなければならないときは、かなり前から計画しなければならず、何より一度止めると「ちゃんと動くか?」という不安がつきまとっていました。基幹系システムをクラウド化すれば、主要なサーバー群を庁内に設置する必要がなくなりますので、このような問題も解消できると考えました。

細峪康則 課長

細峪康則 課長

田中英明 課長補佐

田中英明 課長補佐

細峪 三つ目が情報セキュリティーの強化です。当町では、サーバー室の鍵を三重化するなどの対策をしていますが、一方でドア自体の強度は大丈夫か――といった意見もあり、完璧な対策がとれているとは言いきれません。費用をかければより強固な対策はとれますが、当町のように規模の小さい自治体では簡単にいきません。コストをかけずにセキュリティーの強化を図るのもクラウド化の狙いの一つでした。

田中 以前、TKCのデータセンターを見学に行きましたが、セキュリティーに関してさまざまな対策を施してあり、感心したものです。また、東日本大震災でもサービスを提供し続けたという実績も安心感につながっています。このような施設であれば安心だという思いを強くしました。

クラウド化でトータルコストを削減

――クラウド化により、どのような効果がありましたか。

細峪 トータルの電算コスト削減に寄与しました。クラウド化することで、初期費用でかかっていた部分が例月費用にシフトすることになりますが、電気代や人件費などを含めたトータルのコストは削減できています。

田中 今回はその部分を見込んで、基幹系システムが稼働するパソコン全てに静脈認証を導入しました。認証の精度が高く、また、マイナンバー制度の導入もあって職員の情報セキュリティーに対する意識が高まっていることから、特にトラブルもなく導入、運用できています。

細峪 また、当町では電算業務も専任ではなく兼務で行っています。クラウド化でサーバー等を管理する業務の負荷が減りましたので、その分、別の業務に注力できるようになったのも大きな効果の一つです。

――今回、クラウド化とともに新世代TASKに切り替わりました。使い勝手などはいかがでしょうか。

細峪 平成28年3月に切り替わったばかりですので、実際に効果を感じるのはこれからだと考えています。しかしながら、画面がより見やすくなったという声は聞こえてきます。

田中 新たに搭載されたナビゲーション機能も評判がいいようです。確かに処理の全体像が“見える化”され、マニュアルを見なくても順番に処理を進めていけば完了できるというのは魅力的です。特に、年一回しか行わないような処理では、このような機能はありがたいですね。

――今後のご計画をお聞かせください。

橋本光史 主事

橋本光史 主事

細峪 まだマイナンバー制度が始まって1年経過したところであり、現在、カード交付事務で精いっぱいの状況ですが、せっかくマイナンバーカードが交付されるので、証明書コンビニ交付サービスは検討したいですね。ただ、町内に高齢者が多いこともあり、現状の窓口交付は今後もなくせません。しかし、若い世代は町外に勤務しているケースが多いので、コンビニで証明書が取得できるというのは大きなメリットだと考えています。

田中 住民サービスにICT活用の検討を進めます。当町では、今年はじめに念願の商用の光ブロードバンド・サービスが町内全域で開始されました。また、住民のスマートフォン普及率も高くなり、ICTの活用基盤が整いつつあります。これらを活用し、地域課題に対応したいと思います。

――最後に、TKCに期待することをお聞かせください。

橋本 私は選挙も兼務していますが、法改正に関する情報発信は本当に助かっています。そういった取り組みはぜひとも続けていただきたいです。

細峪 情報発信やセミナーなどの取り組みもそうですが、他団体の事例やシステムの有効活用方法などを積極的にご紹介いただきたいですね。今後も良きパートナーとして、手厚いサポートを期待しています。