【ユーザー事例】 新会計基準も視野に、進化するクラウドを選定

庁内情報系ソリューション「公会計システム」 > 大阪府四條畷市

四條畷市役所 会計管理者兼会計課長 砂本光明氏 / 総務部副参事兼財政課長 南森淳一氏 / 政策企画部企画調整課長 喜多計成氏

住所
大阪府四條畷市中野本町1-1
電話
072-877-2121
面積
18.74平方キロメートル
人口
56,747人(平成26年5月末現在)
URL
http://www.city.shijonawate.lg.jp/
砂本光明課長

砂本光明課長

──平成26年3月に、財務会計システムをクラウド方式へ移行されました。

喜多 四條畷市では、原則として庁内各システムの「クラウド化」を進めるという方針の下、昨年3月の基幹系システムに続き、財務会計システムの切り替えを果たしました。クラウド化に際し留意した点としては、①法令改正やそれに付随する諸制度の変更への迅速・柔軟な対応、②職員の業務負担の軽減、③災害等の発生を踏まえた業務継続性の確保──が挙げられます。特に、この地域は東南海地震の発生が懸念され、その意味からも耐震性に加え24時間の管理体制が整ったデータセンターで住民のデータを守り、例え大規模災害等で庁舎やパソコンなどの情報機器が甚大な被害を受けても窓口業務の復旧・継続ができるよう対策を講じておくことは、とても重要ですからね。

砂本 選考の結果、平成2年より長年慣れ親しんできた財務会計システムから、TKCへの切り替えを決めました。各社からの提案では機能面で大差はありませんでしたが、決め手となったのは「コストの適正化」です。10年間の長期契約としたこともあるのでしょうが、試算ではトータルコストで4割程度削減される見込みです。また、新地方公会計基準のような法・制度改正へも標準システムとして対応してくれるので、改修費の縮減にもつながるだろうと期待しています。

10年で4割、トータルコスト削減へ

──他社システムからの切り替えに不安はありませんでしたか。

南森淳一課長

南森淳一課長

南森 長年、これをベースとした財務会計処理が“庁内標準”となっていただけに、システムを切り替えることに対する不安がなかったと言えば嘘になります。その一方で業務の効率化という点では、一連の業務を見直すいい機会になるだろうという期待もしていました。加えて、今回は年度途中での切り替えとなったため、業務に支障なく移行できるかという心配がありましたが、何とか無事に乗り切ることができほっとしています。

──TKCシステムを導入された効果や、従来と変わったことはありますか。

南森 予算案の入力から始まる一連の処理をスタートしたのは今年度からで、業務の見直しを含めて、導入効果を実感するにはもう少し時間がかかると思います。

砂本 操作性や帳表の考え方など、まだシステムに慣れていない部分はありますが、これは庁内研修などによっていずれ解決されるだろうと考えています。

 明らかに変化したと感じているのはサポートです。基幹系に加え財務会計システムがTKCになったことで週に2~3回は庁内で社員の方を見かけます(笑)。多くのベンダーはこちらから連絡をしない限りなかなか来てくれませんが、今では財務会計システムで分からないことがあればすぐに聞くことができます。社員は別の用件で来ていてもきちんと対応してくれますし、この点は非常に安心です。

──ありがとうございます。クラウドだからこそ、これまで以上にお客さまのもとに出向いたサポートが大切ですね。

砂本 一方で、従来システムにあった便利な機能がTKCシステムにはないという不便さも多少感じています。それについては、ぜひ対応していただきたいと思いますが、そうした改善要望は他団体からはあまり出されませんか? また、要望へは順番に対処するのでしょうか?

──ご要望はすべて「機能管理台帳」としてデータベース化し、社内で検討した上で、他団体にも共通する内容については標準機能としていつ頃ご提供するのかなど、お客さまへフィードバックしています。特に、他社システムから切り替えられたお客さまから要望が寄せられるのは当然のことで、その意見を参考とさせていただくことで当社システムの進化へつながると考えています。

新基準対応へ固定資産台帳整備を加速

──新地方公会計基準への対応など、今後の予定について教えてください。

喜多計成課長

喜多計成課長

南森 現在は総務省方式改訂モデルで財務4表を作成していますが、今後、「日々仕訳」「期末一括仕訳」のいずれを選択するかは検討中です。日々仕訳を選択した場合、複式簿記の知識のあるなしに関わらず、システムを利用すれば誰でも正しい処理ができるのが理想ですが、やはり多少なりとも知識習得が必要になるだろうと考えています。

 また、固定資産台帳の整備については以前より総務課管財担当を中心に取り組んでいますが、マンパワー不足などから少しずつしか進んでいないのが実情です。新基準に基づく財務書類の作成では固定資産台帳の整備が前提となるため、今後は取り組みを加速させなければなりません。また、これと合わせて固定資産台帳のシステム化も進めていく計画です。

喜多 その他に、国民生活を支える社会的基盤として「社会保障・税番号制度」の導入が予定されるなど、市区町村がやるべきことは山積しています。特に、番号制度では平成27年10月から番号付番・通知が開始されますが、失敗は許されません。市では市民課を中心に関連部局が連携して準備を進める計画で、今後取り組むべき作業内容にかかる情報の共有化を趣旨に、今年6月、TKCの協力を得て番号制度の研修会を実施しました。その意味では今回、基幹系と財務会計を一つのクラウド基盤に統一したことで、番号制度への対応がよりスムーズに進むのではないかと期待しているところです。

 TKCには、全国の市区町村の取り組み事例をはじめ多くの情報が集まることと思います。新会計基準や番号制度などへの迅速・的確なシステム対応とともに、これからも研修や最新情報の提供など幅広い支援をお願いします。