統合型会計情報システム FX5 企業グループの戦略的意思決定、決算早期化を支援します。 TKC CLOUD

ユーザー事例

株式会社JAアグリライン石川 様

緻密な業績管理をベースに石川県の農家を積極サポート

JA全農のグループ会社で、石川県の農業生産者をサポートするJAアグリライン石川。毎年50億円前後の安定した売り上げを維持する一方で、同社は全農グループの会計情報システム統一化プロジェクトの嚆矢ともなった。清水裕治社長、竹田直人専務、岩田貞広総務部部長、伊藤尚子経理担当課長に、顧問税理士の山根敏秀氏を加えて話を聞いた。

JAアグリライン石川

農業周辺分野を深掘りし多彩な事業を展開

──業容を教えてください。

清水社長 当社の基本的な役割は石川県の生産者(農家)とJAをつなぐと同時に、両者の課題や悩み、困りごとを解決することです。具体的には「BB肥料」「物流」「資材」「JAグリーン金沢」という4つの事業があります。もともと、平成17年に肥料会社と物流会社が合併してできた会社なので、前者の2つで約36億円と全体の売り上げの70%以上を占めています。

──BBとは?

清水 「バルクブレンド」の略で、2種類以上の粒状原料を物理的に混合したもの。大量生産型の化成肥料に比べて、速効性、緩効性、有機など、土壌や作物の特徴に合致した効果を持つ肥料を自由に製造することができます。物流は文字通り、農畜産物を県内や都市圏の販売拠点まで運んだり、肥料などの生産資材や食品をJAの施設やエーコープ店舗へ輸送する業務を行っています。

──物流では新たな取り組みも手がけられているとか。

竹田専務 米穀用のフレコンの消毒と清掃業務を、これまでの薬剤処理から環境に優しい蒸気処理に換え実施するとともに、肥料や農薬など、従来は拠点までの配送でしたが、最近では生産者の家まで個別に配送するサービスを全農と連携して行っています。

──このほか、資材とJAグリーンという2つの事業で約12億円の売り上げを上げておられます。

清水 資材事業では、パイプハウスや農業用ビニールの加工、販売や施工も手がけています。パイプハウスといっても作物や地域の気象条件によって仕様が違いますので、現場まで足を運び、お客さまのご要望にきめ細かく対応しています。
 また、JAグリーン金沢は、生産者が直接販売する青果物のほか、種苗や生産資材などを幅広く扱う農業関連の総合ショップです。

──なかでも産直店としての役割が大きいのでは?

竹田 はい。JAでは生産者のために多彩な流通の形態を提供しなければならないと考えていますが、その一つが産直店です。生産者が自分で値付けして販売しますから、経営的な考え方が身につくし、いろんな人との交流の場になっています。なかには、ここで1000万円近くを売り上げる生産者も出てきています。また、県内にはJAが経営するJAグリーンも含め8店舗展開していますが、店舗間の産直青果物をやり取りし品ぞろえを強化しています。

──高齢化、後継者難など日本の農業には問題点が山積みですね。

清水 課題はありますが、従来型の農業経営を守りながら、生産者の法人化、大規模化も進めていく姿勢を貫いて、JAグループの総力で日本の食を守り育てたいですね。新規事業としては、まったく新規のものというよりも当社の専門分野周辺を深掘りすることで、生産者やJAへのサポートを強化したい。たとえば、水稲育苗施設の集約により、地域によっては遠距離となるため、最寄りの拠点へ苗を配送したり、近年、農産物へのイノシシ等の被害が増えるなか、防獣対策として電気柵の販売も手がけています。

15前後もの部門に分け重層的に収支を管理

──統合型会計情報システム『FX5』を導入されていますが、狙いは?

岩田部長 前述の通り当社は平成17年に石川県くみあい肥料と石川県くみあい運輸の2社が合併してできた会社なのですが、合併以前はいずれも、山根(敏秀税理士)先生の指導の下で『FX2』を使用していました。しかし、いざ合併して年商50億円規模になると、伝票や科目数が大幅に増加し、『FX2』では対応が難しくなってきたのです。

伊藤課長 3、4名で経理をこなしていたのですが、『FX2』は同時入力ができないので順番を決めて打ち込む必要があり、それが一番のストレスでした。

山根税理士 そんななか、タイミングよく全農さんからグループの会計情報システムを統一する方針が出されたのです。

──でも、なぜ『FX5』を?

山根 全農グループさんは綿密な事業計画のもとで動いておられますから、計画と実績との比較データが迅速かつ正確につかめるシステムでなければなりません。また、その事業形態からコンプライアンス上も高度な気配りが必要です。『FX5』は、管理部門だけでなく経営情報システムとしての使い勝手がよく、端末の増設やネットワークの構築も簡単にできる。また、これはTKCシステム全般にいえる特徴ですが、訂正・加除すると履歴が残る上、月次決算を締めた後は訂正・加除ができなくなるので、コンプライアンス上も有用ですね。

岩田 平成21年に全農が『FX5』の子会社への導入をスタート(当初は7社)したのですが、当然のことながら『FX2』ユーザーだった当社に最初に白羽の矢が立ったというわけです。

──使い勝手はいかがですか。

伊藤 とにかく細かい業績管理が可能になりました。これまでも事業別管理はできていましたが、『FX5』では、事業の下に重層的に部門をぶら下げる形にしています。たとえば、物流事業では、タンクローリー、精米専用車、肉専用車など車種・用途別に分けて管理しており、他の事業も含めると全部で15前後の部門を設けています。

山根 経営に役立つデータを提供するためには、事業内容をできるだけ細かく分けて管理する必要があります。『FX2』でそれをするには科目が足りませんでしたが、『FX5』導入後はより多彩で有用性のある経営資料の作成ができるようになりました。

──自由に帳表を作成できる『マネジメントレポート(MR)設計ツール』も活用されているとか。

伊藤 1枚の紙に各事業のデータを分かりやすくまとめた経営資料のひな形を、このツールを使ってつくり、毎月、『FX5』の最新のデータを流し込んで、経営会議などへの提出資料にしています。一度ひな形をつくってしまえば、あらためて打ち込むことなく毎月自動で出来上がりますからとても重宝しています。
 それからもうひとつ、販売管理システムなど他の業務システムと連携できる「仕訳読込テンプレート」という機能も便利だと思います。売り上げや仕入れのデータが自動で『FX5』に取り込まれるので業務がスピーディーかつ正確になりました。

──経営会議はどのように?

竹田 翌月の第9営業日に、社長と私、各事業の部長、泉が丘会計センターの田中健治課長にもご参加いただいて前月実績の検討会を開催しています。会議ではプロジェクターで『FX5』の画面を映し出し、異常値などがあればドリルダウン機能を使いその場で伝票段階までさかのぼって確認します。

──今後はいかがでしょう。

清水 ここ石川県の水稲の作付面積は約2万6000ヘクタールとけっして大きくはありませんが、規模は小さくともほかとは違うきらりと光る存在になれるよう生産者さんとJAグループをサポートしていきたいと思っています。と同時に、TKCさんや泉が丘会計センターさんのお力も借りながら、社内管理やコンプライアンスの面にもより力を入れていきたいですね。

会社概要
名称 株式会社JAアグリライン石川
所在地 石川県金沢市専光寺町ロ114-1
売上高 52億円
社員数 94名
URL http://www.ja-agli.co.jp
顧問税理士 税理士法人泉が丘会計センター
石川県金沢市泉が丘2-5-19
代表社員 税理士 山根敏秀
URL:http://www.tkcnf.com/izumigaokakaikei/

『戦略経営者』2014年4月号より転載

掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、2014年4月現在のものです。
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