ユーザー事例

株式会社鈴鹿電設 様

連結納税制度の採用が新事業の飛躍的成長を導く

株式会社鈴鹿電設

ここ3年間の売上高が13億円、27億円、58億円と、文字通り「倍々ゲーム」で成長している鈴鹿電設。電気工事という創業事業に、太陽光発電所の建設という新事業を加え、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いだ。そんな太陽光発電所事業の急成長の陰には、TKC連結納税システム『eConsoliTax』が深く関わっているという。同社の瀬古恭裕社長、渡辺正道総務部次長、コンサルタントの瀬古経営会計事務所・瀬古武史所長、大和修所長代理に話を聞いた。

設計から施工まで一貫した受注体制に強み

──社長になることが夢だったとお聞きしています。

瀬古恭裕社長

瀬古恭裕社長

瀬古社長 両親が厳しかったせいもあり、子どものころから自分でお金を稼ぎたいという意識はずっと持っていました。そのため、高校卒業後数年はさまざまな職を経験しながら自分に合う仕事を探し回っていました。

──そして、運命の電気工事業に出会ったと……。

瀬古社長 はい。電気工事というのは奥が深く、覚えることもたくさんあります。自分は飽き性なので、同じことを繰り返す仕事には向いていません。でも、電気工事では常に新たな課題が見つかるし、その都度ノウハウを修得できる。加えて、汗をかいて仕事をこなす職人さんの雰囲気に魅せられたこともあり、一生の仕事にしたいと思いました。

──25歳で独立されるわけですが。

瀬古社長 阪神大震災が起こり、ウィンドウズ95が発売された年でした。世の中の大きな変化を実感し、今こそ自分の力を試してみたいという思いにかられました。

──創業当初はいかがでしたか。

瀬古社長 とにかく無我夢中で働きました。冠婚葬祭以外の日はすべて仕事。今考えると仕事が趣味でしたね(笑)。地道に営業活動をし、来る仕事はなんでもこなしました。

──短期間で会社として成長されましたが、転機は?

瀬古社長 平成18年くらいでしょうか。会社が大きくなり従業員が増えてくると、やはり組織を変えていかないと立ち行かなくなります。そこで私はまず労働組合を作り、給料や待遇を公開する体制を構築しました。同業者の社長には「気でも狂ったか」といわれましたが(笑)、トップダウンでの押しつけだけではどうしても不平不満が出てくる。後には若手社員の集まりである「青年部」というものもつくりました。

──民主的ですね。

瀬古社長 社員の能力を最大限引き出すことが会社を強くします。社員にはそれぞれ違った価値観があるので、できるだけ働き方の自由度を高め、能力を発揮してもらいたい。ちなみに当社には、本人の希望で週1回しか出社しない正社員がいるし長期休暇制度もあります。職級制度も導入していますが、これは各人の価値観の違いを反映する目安であり、仕事の出来不出来は関係ありません。

──業界トップクラスの賃金水準だということですが。

瀬古社長 毎年上場企業の報酬レベルをリサーチし、とくに管理職にはそこに負けないような賃金を支払っています。高い報酬を出せば良い人材が集まりますから、自然と強い会社になっていく。そういう好循環を起こすことが狙いです。

──ここ数年、太陽光発電施設事業が爆発的に成長していますね。

瀬古社長 当社では用地買収、土地開発、設計、施工、販売、メンテナンスまですべて一貫して行うことができます。建設業界はいわゆる丸投げが当たり前ですが、われわれはそれを是としません。そういう人材戦略や組織作りをしてきたのです。太陽光発電事業が急成長しているのも、この一貫受注体制が評価されてのことです。ただ、ここにとどまることなく、今後は電気工事の技術力を生かして、バイオマスや風力といった他の自然エネルギー関連施設事業へも進出しようと考えています。

連結納税のメリットをシステム化で最大限に享受

──連結納税制度を採用しようと思われた理由は?

渡辺正道総務部次長

渡辺正道総務部次長

渡辺 平成24年の12月に、太陽光発電所建設の事業をやりたいが、子会社をつくったらどうかと社長から話がありました。単体で初年度100%即時償却が可能な「グリーン投資減税制度」(平成27年3月まで)を活用すると大幅赤字を余儀なくされ、経営事項審査のランクが落ち、公共工事の入札が不利になってしまいます。それを避けるために不動産開発を担うサクシードインブェストメントという100%子会社をつくり、決算期を親会社と同一にして連結納税導入を決断しました。これによって損益通算による節税効果と経営事項審査のランク維持の両立ができるという計算でした。

──TKCの『eConsoliTax』を導入されたのはなぜですか。

渡辺 人材面からも、やはりパッケージソフト導入が必要だと考えていました。何社か候補が挙がりましたが、太陽光発電の地方税での収入課金に対応しているシステムはTKC以外には見当たりませんでした。さらにいえば、「生産性向上設備投資促進税制」(平成27年4月~)や雇用促進税制を使うために、特殊な別表関係をサポートでき、あるいは「森と緑の環境税」という三重県独自の税制にも対応する必要がある。それらを総合的に解決できるのはTKCのシステムしかなかったということです。結果、平成27年9月期の連結決算から『eConsoliTax』を導入することになったのです。

──TKCのコンサルティング体制はいかがだったでしょう。

渡辺 実は連結納税を導入するに当たって、実務能力的な問題から従来の税理士を代えることが懸案になっていました。そこでTKCの方に相談したところ、瀬古税理士を紹介されたのです。瀬古先生にはまず連結納税システムの導入支援をお願いし、平成27年4月からは正式に顧問税理士に就任していただきました。

──瀬古先生はどうお感じになられていましたか。

瀬古税理士 当初、システムサポートで訪問した際には、設備投資などの金額が中小企業としては破格だったことと、また、連結納税後の還付についてもすごい金額だったのでとにかく驚かされました。実は、訪問するたびに緊張してどきどきしていたんですよ(笑)。でもいまでは、その分やりがいがあるしおもしろい仕事だと思っています。

渡辺 瀬古先生と大和修(所長代理)さんには、こちらがシステム操作面などで困った時にいつも迅速な返答をいただきありがたいと思っています。また、毎月の業績管理においても丁寧かつ正確でとても助かっています。

大和修所長代理

大和修所長代理

大和 業績管理でいえば、TKC方式による月次監査、書面添付はもちろん、毎月の経営会議にわれわれも参加し、TKCの『継続MAS』で策定した経営計画のモニタリングや将来予測などを行っています。とにかく会社自体の動きが非常にダイナミックなのにもかかわらず極めて緻密に数字を見ておられる。これほど緻密な経理を実践している企業は当事務所の顧客を見渡してもあまりないですね。

──平成27年9月期の連結納税によってかなりの金額が還付されたとお聞きしました。

渡辺 金額的には、通常でいうと税務調査が入るレベルでしたが、意見聴取だけで済んだのは、やはり瀬古事務所とTKCシステムのおかげだと思っています。

──ところで、瀬古先生は今期から会計参与にも就任されたとか。

瀬古武史税理士

瀬古武史税理士

瀬古税理士 はい。会計参与の存在によって経営事項審査の評点が上がるということと、税務以外の相談にも乗ってほしいという理由でした。こちらとしても、優良会社の経営戦略に関われるということで、非常に光栄に感じています。

渡辺 今後、新事業を展開したり、M&Aを行ったり、社債発行や借り入れをおこす場合にしっかりとしたガバナンスがカギとなります。そのため昨年9月に臨時株主総会を開催し、取締役会および会計参与設置会社に組織変更を行いました。

――今後の大きな投資に備えてということですね。

渡辺 これまでの高圧案件は、地域金融機関のプロジェクトファイナンス・シンジケートローン等で調達しました。今後は、大口投資案件にそなえた都銀へのシフトを考えています。都銀の要請に対応した決算レベルへ上げなければなりません。そのためには財務経理を進化させる必要があります。瀬古先生への会計参与就任の要請は、今後に備えての地固めという意味合いもあります。

――次は上場というシナリオですか。

瀬古社長 ひとつの選択肢としては考えていますが、上場のメリットとデメリットを検討し、たとえ非上場会社のままでも資金調達・人材雇用がうまくできるように工夫します。また、ファイナンスの仕組みの勉強もできたので、大型のデベロッパー事業や発電所建設に挑戦していきたいと思っています。

会社概要
名称 株式会社鈴鹿電設 株式会社鈴鹿電設

建設を手がけた「鈴鹿ソーラータウン」

設立 1998年10月
所在地 三重県鈴鹿市高岡町654-1
売上高 約59億円(2015年9月期)
社員数 56名(H27年9月期)
URL http://www.suzuka-d.com/

『戦略経営者』2016年5月号より転載

掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、2016年5月現在のものです。
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