ユーザー事例

クリヤマホールディングス株式会社 様

ゴム・樹脂をコアに成長続けるグローバル企業の税務戦略

クリヤマホールディングス株式会社

1939年の創業以来、電力、船舶、自動車分野など名だたる企業へゴム・樹脂製品を供給してきたクリヤマ。また1960年代に北米に進出したのを皮切りに、その後アジアへと展開し、世界にグループ企業を抱える国際企業となった。そんなクリヤマがグループ効率化策の一環として取り組むのが連結納税制度の導入。花房一郎執行役員、真境名元弘経営企画部副部長、システムコンサルタントの後藤昌司税理士に話を聞いた。

──日本を含めたアジア地域と北米地域の業容がかなり違うのだとか。

花房一郎執行役員

花房一郎執行役員

花房 いずれも、ゴムや樹脂製品がベースであることに変わりはありませんが、日本・アジアは、産業用資材、建設用資材、スポーツ施設フロアという3つの分野で事業を展開しており、一方、北米はホース関連の製造・販売が主体です。

──多彩な製品群ですね。

花房 産業用分野では、電力、船舶、化学プラント、農機具、建機、自動車など多岐にわたる製品のゴム・樹脂製の部品を、当社ならではの付加価値をつけながら供給しています。

――建設用資材は?

花房 最近、力を入れているのがスーパーマテリアルという商業施設などで使用される床材やタイルです。また、鉄道施設のノンスリップタイルや点字タイル。とくに点字タイルは舗道も含めて、従来のコンクリート製のものを埋め込む商品に対抗し、樹脂製で床面に貼りつける商品を開発し、好評を博しています。

──スポーツ用資材については?

花房 ひとつはモンドターフという人工芝。ゴムのチップを埋め込んだ独自の技術を使用しており、自治体や学校などからの引き合いが多くなっています。それから陸上のトラック(スーパーX)。これは輸入商材ですが、北京オリンピックで採用されたいわゆる「高速トラック」です。さらに、バレーボールのコートに敷き詰めるタラフレックスという商品は、日本で行われるバレーの世界大会のすべてに使用されています。

──北米のホース事業が年商の約半分を占めるのも特徴ですね。

真境名元弘経営企画部副部長

真境名元弘経営企画部副部長

真境名 北米では自社工場が4、販社が4、合弁会社が2と計10社をクリヤマ・オブ・アメリカが統括しています。取扱商品は主に2500社の代理店経由で販売しています。商品の種類はさまざまで、産業用、飲料用、プロパンガス用、建築関係、灌漑用、鉱山用と多岐にわたります。より具体的にいえば、ガソリンスタンドの地下のタンクに、トレーラーからガソリンを下ろす際のホースや、漁船が港で陸揚げするときに魚を吸い上げる大口径ホース、飲食店などで飲料用のディスペンサーへ地下タンクからジュースの原液シロップを吸い上げるホースなども扱っていて、北米では樹脂の大口径のホースで約25%、飲料用のホースで約50%のシェアを持っています。

──全体ではアジア事業よりも北米事業が好調のようです。

花房 日本・アジア地域では4、5年前から公共工事重視の業態からオリジナル商品による民間事業に少しずつシフトさせ、その端境期的な踊り場の状況になっています。現在は公共事業も増えてきてはいますがいかんせん人手が足りない。しかし、仕事自体はありますので、今後はすこしずつ上向いていくと考えています。

──北米好調の理由は?

真境名 直接的にはアメリカの景気回復と円安がプラスに働きましたが、やはりクリヤマ・オブ・アメリカが1968年設立という歴史を持ち、世界25カ国以上に輸出するなど、業界に名前が浸透していることが大きいですね。クリヤマ北米グループと日本とのビジネスとしての取引はないのですが……。

──逆輸入はしていないと。

花房 日本には競合も多いですし、かさばるホースを運ぶのは効率も悪い。ただ、今後、クリヤマ北米グループの技術をワールドワイドに横展開して、ホースを製造・販売するという選択肢はあるのかもしれません。

会計レベルが向上しコストは大幅削減

──そんななか、持ち株会社化を実践されました。狙いは?

『モンドターフ』『スーパーX』などスポーツ用資材も扱う

『モンドターフ』『スーパーX』など
スポーツ用資材も扱う

花房 グループ企業の事業領域拡大とグローバル展開を加速し、グループネットワークの強化とグループ資源の適切な配分を行っていくためです。これまでは北米、日本、アジアとそれぞれ独立採算的に経営していました。しかし、最近の会計のトレンドや法律などを鑑みると今後はそのやり方ではすまない。また、グローバルビジネス的な観点からみても、経営支援を行いながらお互いのシナジーを作り上げていく。そこには人の交流が必要であり、そのためのホールディングス化でもありました。それともうひとつ。これまではクリヤマ北米グループと本社との関係があまりにも薄かった。生産から販売まで一貫して独立採算制でしたからね。この関係を密にしていくことで、よりグループとしての力を発揮できる体制をつくるという目的もありました。体制的にはクリヤマHDを頂点にして、その下に国内、アジア事業をすべて移管。その上で連結納税をクリヤマHD、クリヤマ(子会社)、KOC(孫会社)、エアモンテ(孫会社)の間で採用しました。

──連結納税を採用された理由は?

花房 持ち株会社と事業会社に分かれるので、両者の利益が確実に見込めるかが不明確でした。加えて、孫会社が利益を出せない可能性もあります。そうなると、損益通算できる連結納税の方がリスクを少なくできます。また制度改正により、孫会社の過年度の繰越欠損金を持ち込めるようになったことも大きかったと思います。グループ全体の利益が増える可能性が高まりますからね。

──連結納税のシステムはなぜTKCを選択されたのですか。

花房 TKCを含めて4社が候補に挙がりましたが、まず、監査法人の先生方の意見を聞いてみました。すると、当社くらいの会社の規模だとTKCが使い勝手がいいだろうと……。それと、連結納税によるメリットとソフトの導入・ランニングコストを比べてみて、もっともコストパフォーマンスが良かったのが『eConsoliTax』でした。

──ほかに理由は?

花房 他社に比べ、TKCの営業マンの方のフットワークが圧倒的に良かった。連絡をしたら「すぐに行きたい」ということで、翌日の午前中に2名で来られました。こちらも真剣にアプローチしているので、こういう迅速かつ本気度の高い対応は好印象でした。それからTKCの場合大阪に事務所がありますが、他社にはありませんでした。何かあるたびに東京から来てもらうのでは不安です。初めて導入する制度とシステムなので、近くで見守ってもらえる感じは大事だと思います。

──税理士がコンサルティングするのも、『eConsoliTax』の売りですが。

花房 最初は、岡本会計事務所の所長をはじめ後藤先生、中西さんと3名の方があいさつにこられ、事務所をあげて対応いただけるという印象でした。実際、初期導入については、システム面はもちろん、過年度分のテスト稼動にも深くかかわっていただきました。導入後も毎四半期、このシステムを回していますから、そのたびにアドバイスをいただきながら実践し、われわれのスキルも飛躍的に向上したと思います。当社は上場企業なので間違いは厳禁ですが、税法の解釈などでのミスの可能性もないとはいえない。でもTKCの場合、税理士先生がカバーしてくれるわけですから安心感が違います。

後藤昌司税理士

後藤昌司税理士

──後藤先生のご感想は?

後藤 やはり、上場企業なので絶対に間違えてはいけないという使命感を持って関わらせていただきました。『eConsoliTax』の担当は松本(隆志グループ長)さん、『eTaxEffect』は大山(一樹主任)さんとお2人とも優秀で、相互にチェックする体制を築かれるなど、こちらとしても大変やりやすかったですね。当事務所にとって中堅・大企業は初めての経験。今後はさらに万全を期しつつ、中堅・大企業市場に本格参入できる体制をつくりたいです。

花房 実際、『eConsoliTax』と同時に税効果会計システム『eTaxEffect』も導入させていただいたのですが、このダブルシステム化によって、子会社とのコミュニケーションが増え、全社的な決算のレベルが上がったと思います。それから、ソフト導入のイニシャル、ランニングコストに比べて約2倍の金額的なプラス効果が出た。なんといってもこれが最大の導入メリットです。

会社概要
名称 クリヤマホールディングス株式会社 クリヤマホールディングス株式会社
創業 1939年
所在地 大阪府大阪市淀川区西中島1-12-4
売上高 359億円(2013年12月期 連結)
社員数 653名(2013年12月現在)
URL http://www.kuriyama.co.jp/

『戦略経営者』2014年12月号より転載

掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、2014年12月現在のものです。
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