TKC全国会 中堅・大企業支援研究会(中大研)

活動事例

税理士だからこそできるアプローチで 企業グループの課題解決支援に取り組む
TKC全国会中堅・大企業支援研究会員 税理士 原田伸幸(右)、税理士 長谷川靖博
税理士法人 原田税務会計事務所のホームページはこちら

税務相談や数値のチェックだけでなく業務改善の仕組み作りも支援する

上場企業グループの連結納税導入を支援する中で、「子法人3社の税務業務を支援して欲しい」とご相談をいただきました。年商規模はそれぞれ、A社:約130億円、B社:約350億円、C社:約1,000億円で、グループ会社の中でも比較的規模の大きな法人です。主な支援内容は、TKC連結納税システム(eConsoliTax)の操作に関するQAや税務相談対応といった税務面からのアプローチが主体です。
このような支援を継続していると、業務体制に課題が見受けられるケースがあります。特に、会計・税務の担当者が異なり双方での情報共有が不十分な場合、税効果会計における一時差異・永久差異の把握ができず、正確な税金費用算出が困難になります。税務申告に影響を与える会計処理を予め把握し、適切な対処ができなければ税務業務の根本的な改善はできません。「情報共有を密にする」だけ掲げても解決できない課題です。
この課題を解消するために、税務に関連する勘定科目をピックアップし、確認すべき事項を一覧式のチェックリストにまとめ、業務に活用いただくことを提案しました。税務の側面から重要科目を試査するイメージです。これを利用して税務担当者が四半期毎にチェックを行うことで、会計担当者とのコミュニケーションが生まれ、情報共有が可能になります。
私たちは、税務相談や数値のチェックだけでなく、業務改善の仕組み作りも支援しています。
また、親法人とは資産税に関する税務相談について契約を締結し対応しています。こちらも連結納税導入を支援する中でご相談いただいたことですが、親法人の税務部門には、営業活動にかかわる資産税関連の相談事項が寄せられておりました。相談内容は、不動産の譲渡・贈与、固定資産税や個人の相続税等、多岐にわたっており、その対応が親法人の課題になっていました。
私の事務所では、資産税についても業務範囲として力を入れておりますので、親法人の負担を軽減するため税務相談に応ずる形で支援しています。

金融機関とのタイアップで非上場企業グループを支援

一方、非上場の企業グループへは、地域金融機関(以下、金融機関)とタイアップした支援に取り組んでいます。非上場企業グループは、金融機関との結びつきが強いため、金融機関とタイアップした方が、幅広い支援の機会が得られるためです。
私たちが所属するTKC全国会東京中央会では、約1年前から金融機関と勉強会を行っています。きっかけは「中堅企業のニーズに対応できる税理士はいませんか?」というご相談をいただいたことで、タイアップ活動の皮切りとしてはじめました。上場企業グループを支援する税理士が中心となって、消費税、税効果会計、連結会計、連結納税等のテーマで学びあってきましたが、金融機関は「税理士が連結財務諸表を作れる」とは思ってなかったようです。勉強会を通して、会計・税務に関する新しい情報を金融機関へ発信することが、相手への“気づき”につながればと考えています。
「税理士は税理士業務(税務書類作成や税務相談)だけを行っている」というイメージをお持ちの方は多くいらっしゃると思いますが、私たちだからできるアプローチで、企業グループの課題解決に向けた支援に取り組んでいます。

<電子ブック「Gプロ」第8号(2014年2月発行)より転載>