ユーザー事例

株式会社名古屋銀行 様

部門またぐ分散入力で効率的な申告業務めざす

地震などの災害時にも金融機関としての社会的責任を果たすために、先頃、「事業継続計画」を策定した名古屋銀行。地元企業への事業継続支援にも積極的に取り組んでいる。法人電子申告システム『ASP1000R』の活用法と今後の申告業務の取り組みについて、同行総合企画部の漆崎繁徳統括次長と兼松幸生業務役に聞いた。

名古屋銀行

BCP策定を仲介し資金面でのサポートも

――名古屋銀行さんは1949年の創立以来「地域社会の繁栄に奉仕する」という経営理念を掲げています。その一環でしょうか、地元企業の事業継続(Business Continuity)支援に積極的に取り組んでおられますね。

漆崎 ええ。自然災害やシステム障害、感染症など、事業継続を脅かす危機は突然やってきます。そうした危機の事前回避策や、遭遇時に事業をいかに早く復旧させるかといった対策について、地元企業の経営者の皆さんをサポートしています。対策のコアになるのが、平常時に行っておくべき活動や緊急時の事業継続の手段などを取り決めておく事業継続計画(Business Continuity Plan)ですね。

――具体的にはどんなことをやっているのですか。

漆崎 商工会議所などと連携して「BCPセミナー」を開催したり、また防災の現状を簡易診断する「BC現状分析サービス」などを実施し、そのうえで企業のBCP策定などをコンサルティング会社に仲介しています。同時に『BCP支援ローン』でコンサル費用や設備資金などのサポートも行っています。
 実は当行でも最近「新型インフルエンザ」と「東海・東南海地震」発災時のBCPを策定しました。金融機関としての社会的責任を果たすために災害時の業務体制などを定めたわけですが、今後こうしたニーズは公的使命を帯びた事業会社を中心にますます増えると思っています。

――なるほど。その一方で名古屋銀行さんは申告業務の効率化をはかるために、昨年3月に『ASP1000R』を導入されました。

兼松 はい。きっかけは電子申告でした。社会的に責任ある事業を展開している以上、積極的に電子申告を推進しようということになったわけですが、やるからにはスムーズにできるようにしたいと。それに申告書もスプレッドシートで別表ごとに計算し手書きでつくっていましたので、それも効率化したかった。そんなときに『ASP1000R』に出会ったわけです。

――昨年6月に初めて電子申告を行ったわけですが、その成果は?

兼松 申告期限内であれば修正して何度でも申告できるのは大きなメリットですね。それに毎月ある消費税の中間申告で郵送の手間がなくなったのも助かっています。

――導入にあたっては、電子申告データをバックアップするTKCのデータセンター(TISC)の機能も評価いただいたそうですが。

漆崎 ええ。10年間のデータが保存できるうえ、必要なときいつでも見ることができますからね。主計グループは決算を統括している部門なので、経営陣から経営データのトレンドなどを聞かれることが多いのですが、そんなときTISCに申告データが保存してあれば便利ですよね。
 もちろん導入にあたってはTISCのデータセキュリティ体制をきっちり確認させてもらいました。

――金融機関ならではの申告業務の難しさはどんな点にありますか。

兼松 一般の会社と違って銀行の場合、営業店はほとんど独立採算に近い形で運営しています。そのため一応経理関係のデータは本部に入ってくるものの、税務の情報となると改めて収集する必要があるわけです。そんなこともあって、申告業務はどうしても短期間でやらなければならなくなりますね。

――短期間というと、3日とか4日でということですか。

兼松 そうです。その点、『ASP1000R』は法人税別表や消費税の各付表の関連を意識することなく必要最小限のデータ入力で申告書が作成できます。しかも入力時や計算時に税法上の要件チェック、関連するデータとの相互チェックを自動的に行い、入力ミスを防いでくれます。だから結果的に処理時間の短縮がはかれるわけですよ。

他部門と連携して申告書をつくる

――『ASP1000R』で最も重宝している機能は?

兼松 やはり地方税の関係でしょうか。法人税の計算結果が地方税の計算に完全連動していますからね。だから地方税については、ほとんど入力する必要がない。スプレッドシートを使っていたときは関係する50以上の市町村の税率をひとつひとつ確認していましたが、『ASP1000R』には全都道府県・全市町村の税率マスターが搭載されているので営業店の人数などの基本情報を入力するくらいです。つまり法人税の申告書さえ作成すれば、手間をかけずに地方税の申告書がつくれるわけです。これはほんとうに重宝しています。

――今年1月から全国で約300の市町村が地方税の電子申告サービスを開始しました。

兼松 ええ。この数年で恐らく一気に増えるでしょうね。地方税の申告は各市町村に郵送しなければならないので絶えず誤郵送(申告漏れ)のリスクがありますが、電子申告ができるようになればそのリスクもなくなります。

――このシステムは税目ごとの分散入力もできます。その面での活用は。

漆崎 ええ。主計グループ内で教育面での効果を狙って分散入力するとかいろいろやりたいのですが、なにせ業務が多いので…。
 ただし部門をまたぐ形での分散入力、たとえば外形標準課税の明細の一部を人事部で入力してもらうとか、そういう分散のしかたは考えられます。関係する各部門に“何日までに入力しておいて”と作業を割り振り、その結果を主計グループで確認するわけです。他の部門と連携して効率的な申告書づくりができます。いずれ実現させたいですね。

会社概要
名称 株式会社名古屋銀行
設立 1949(昭和24)年2月
本店 愛知県名古屋市中区錦3-19-17
預金 2兆7558億円
貸出金 2兆70億円
従業員数 2078名
URL http://www.meigin.com/

『戦略経営者』2009年3月号より転載

掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、2009年3月現在のものです。
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